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『べつにいーけど』   作者: 藤乃 澄乃
第8章 境目
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135/151

135 センバツ(1)

 春休みの大きなイベント『選抜高等学校野球大会』が始まる。

 出場するチームは32校。我が姿薔薇紫《すばらし》高校野球部は、その内の1校に選抜されている。

 1月の終わりに選抜高等学校野球大会の出場校が選考委員会で決まり、正式に出場が決定した。


 センバツ――選抜高等学校野球大会は、兵庫県西宮市にある阪神甲子園球場において3月半ば過ぎから13日間(雨天順延。準々決勝、準決勝翌日の休養日各1日を含む)に渡り、選抜された出場校32校がトーナメント方式で試合をする。


 4月からは3年生。高校2年生の今年が、オレにとっては最初で最後のセンバツ。

 野球部の3年生は、夏に部活を引退するのが習わしなので、来年のセンバツには、たとえ選ばれたとしても3年生は出場することができない。


 来年の3月。センバツが開催される頃には、オレは大学生になるのを楽しみにしているのだろうか。兄貴と同じ大学に行けるように、勉強も頑張っている。3歳違いの兄弟だから、オレが入学した年には兄貴は4年生。たった1年間。されど1年間。オレは憧れであり目標である兄貴と同じ大学に通いたいと、ずっと思ってきた。そこでたまに音楽なんかを一緒にできればいいなと。兄貴と一緒に。


 オレは野球が好きだから今こうやって頑張っているのだが、兄貴が応援してくれて、勝つ度に喜んでくれるから、その嬉しそうな兄貴の笑顔が見たくて野球を頑張っている、というのもある。兄貴はオレの一番の理解者であり、オレが悩んでいるときなど、さり気なく助言してくれたり見守ったりしてくれる。そんな兄貴のことをオレは大好きだし、これからも兄弟仲良く歳を重ねていきたいと思う。


 今までいろんなことがあった。本当に。

 オレはこれからも野球を続けていくつもりだけれど、皆はどうするんだろう。将来のこと、そろそろ考えたりしてるのかな?


 先のことをつい考えてしまうが、今は目の前の目標に向かって頑張ろう。

 センバツで優勝! と言いたいところだが、まずは1勝。とにかく勝たないことには次がない。一試合一試合全力で戦い、ひとつずつ勝ちを積み上げていく。その先に『優勝』の二文字が見えてくるのだと思う。夏の甲子園で悔しい思いをした分、今回のセンバツには力が入る。

 

 



お読み下さりありがとうございました。


次話「136 センバツ(2)」も楽しんで下さると嬉しいです!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 135 センバツ(1)読みました。 選抜高等学校野球大会の説明があって分かりやすいですね! 大会の詳しいことは知っているような知らないような……で、でも解説があったので改めて理解することが…
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