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12 ある帰り道
今話は主人公『空』がお慕い申し上げている涼風愛優の心情を綴った詩です。
ほんの偶然が嬉しくて
ついあなたを見つめてしまう
なにかのきっかけがあれば
ちょっとだけでも話がしたい
教室でふたりきり
席は離ればなれだけど
同じ空間にいることが
こんなにも心弾む
思いきって言ってみた
一緒に帰ろ
あくまでも成り行き上って
そんな感じで言ってみた
ああ
おう
ぶっきらぼうに答えるあなたは
相変わらず無口で
隣を歩く間中余計な事を考えてしまう
私のことどう思ってるのかな?
厚かましいって思われてないかしら
そう思うと言葉は出てこず
ドキドキだけがこだまする
今日はあまり話せなかったけど
また一緒に帰りたいな
なんて思うのは
わがままかしら
お気づきでしょうか……。今話までのサブタイトルの謎。
主人公の『空』視点の回は「とある」
ヒロイン『愛優』視点の詩の回は「ある」
となっております。
今後もこのような感じで関連付けて進めていきたいと思います。
お読み下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!




