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エースパイロットは転生者でした  作者: スカーレッドG
エースが目覚めた日
8/46

7:迎撃

プレリー空軍基地を離陸して10分と待たずに敵機を発見した。

敵機は加藤飛行隊長の言った通り、ゴータ重爆撃機とその護衛機のフォッカーだ。

回光通信機を使ってジェームズ大尉と作戦のやり取りを行う。



『ジェームズ大尉は下方と側面…どちらから攻撃を行いますか?』



『下方からだな…上方だと護衛機と対空機関銃に狙い撃ちにされるからな…もし浅川が側面攻撃をやるならゴータの機体中央部を狙うんだ。そこに爆弾が満載しているはずだ…そこを狙えば誘爆を誘えるぞ』



『分かりました、では私は前方にいるゴータを仕留めます。大尉は後方の爆撃機を引き受けて貰えますか?』



『わかった。お互い護衛機のパイロットの腕が下手糞なのを祈って爆撃機を仕留めよう』



『了解しました。では、散開して作戦を開始しましょう』



回光通信機でやり取りを終えると、私達は二手に別れて爆撃機を迎撃した。

ジェームズ大尉が高度30メートル程の低空から爆撃機の腸を狙うのと同時に、私は上昇してから前方の左側面にいるゴータに狙いを定めることにした。

護衛機はゴータにピッタリくっついていると言わんばかりに接近して護衛している。



本来、護衛機はある程度護衛対象から離れていなければならない。

臨機応変に対応できるように100メートルぐらいは離れていないと迎撃は難しい。

もしかしたら護衛機は新米パイロットが担っているのかもしれない。

防空網を突破してティジー航空基地を空爆した部隊の殆どは引き換えしたようだが、それでも続けざまにプレリー空軍基地へ爆撃を続行することを決断した爆撃機パイロットは歴戦での慣れか…それとも勲章欲しさから続行を選んだのかもしれない。



「だが、ここまで接近しても護衛機が迎撃する素振りすらしないのはかなり問題だぞ!!!」



爆撃機の機体中央部を左側面から銃撃を加える。

一度に20発近くを発射すると、見事に弾薬に引火したらしく炎を噴き上げてゴータが墜ちていく。

ゴータ一機目の撃墜に成功!

それと同時にジェームズ大尉の機体も右側のゴータの破壊に成功したようだ。



二機の爆撃機を失ったことで、ドイツ軍は私達の機体を狙い始めた。

ジェームズ大尉のほうに2機、私のほうに3機だ、残りの3機は爆撃機の護衛を全うするようだが、どう見ても小判鮫のようにくっついているようにしか見えていない。

追ってくるフォッカーが立て続けに機関銃を放つが、予測撃ちが出来ないようで、続けざまに外れていく。



「これだったら先の空戦のパイロットのほうが腕が良かったな!!」



急降下をしながら地表ギリギリまで降下する。

強烈なGが掛かるがお構いなしに操縦桿を引き倒して、頃合いを見計らって思いっ切り引き上げる。

後輪が微かに地面に擦りそうになったが、難なく態勢を立て直した。

後ろから追いかけていたフォッカーは操縦桿を引き上げるのが間に合わなかったのか、次々と地面に激突する。

地面は麦畑のようだが、あの速度で真向から突っ込めばまず助からない。

私は追手を撒いたのを確認すると、真っ先に残りの爆撃機を撃墜するために戻ってきた。


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