七話 魔王
ーその頃、変態側ではー
「魔王様っ!!撲滅協会に新入りが入ったとの情報が!」
あわてた様子で手下は話している。
しかし、魔王は
「そうですか、もう下がっていいですよ」
冷静にそう言った。
「ロリ鋼太郎さんを呼んでください」
そう魔王は言った。
すると一人の青年が歩いてきた。
青年は答えた。
「お呼びでしょうか?」
魔王は言った。
「そうですけど......」
青年は少し困りながらなぜ呼んだかの理由を尋ねた。
「いや、暇だったので.......」
魔王はサラっと言った。
「僕と話しましょうよ、何か質問とかないんですか?」
そう魔王が言うと青年は考えはじめた。
すると、何かが思い浮かんだようだ。
「前から思ってたんですが魔王様はなぜ敬語なんですか?
魔王だから敬語じゃなくてもいいかと......」
すると魔王は淡々と話し始めた。
「ああ、それ癖なんですよ
あ、あと鋼太郎さんは敬語はずしていいですよ」
魔王が言うと鋼太郎は少し渋ったが敬語を外すことにした。
「でも、魔王様って変態で汚してやるって最初に言ってただろ?
なんで敬語じゃなかったんだ?」
「あれはそっちの方が魔王っぽいかとおもいまして......
あと、僕は変態は汚いとは思いませんよ
そう言った方がインパクトがあるかと思いまして」
魔王はそう言った。話す事が無くなり、二人を静寂が包んだ。
すると、鋼太郎は静寂を破るように口を開いた。
「あ、あと魔王様は好きな物とかあるのか?」
魔王はすぐに答えた。
「ハローギルティが好きですかね」
「あ、あのリボンが付いてるねこか?」
魔王は答えた。
「はい、そうですが......」
鋼太郎は意外だと言わんばかりの顔をした。
「もうそろそろでハローギルティのアニメがあるので
戻っていいですよ」
そうか、と言って鋼太郎は歩きはじめた。
魔王は急いで自分の部屋に行きテレビをつけた。
テレビには手錠をかけたリボンが付いたねこが映った。
「やっぱり、ギルティちゃんは可愛いですね
闇を抱えてそうな感じがいいですよね~」
魔王はブツブツと独り言を言っている。
アニメが終わると魔王は立ち上がり、
「そろそろ、仕事をしないといけませんね」
そう言いながらテレビを消した。
「魔王ってあまり仕事がないように思われますけど、
意外と仕事大変なんですよー」
とぼやきながら魔王は部屋を出た。