4話
ドアを開けるとそこには先輩がいて、タッチパネル式の携帯をいじっていた。
「遅くなった..... ごめんなさい。」
「ん、大丈夫だよ。 寮の説明はちゃんと聞いたかな? カードも....うん、もらってるみたいだし、行こうか。」
「........」
そう言うと、先輩は寮に向かって歩き出した。理事長室の前から歩いたり、エレベーターで下ったりと、かれこれ15分くらいすると、寮と思われる建物の前に着いた。
「ここが寮の第2だ。パンフレットには2号棟って書いてあるんだけど、言いにくいから、みんな『第2』って言ってるよ。」
「..........第2....おっきい...」
俺がそんなこと言っているうちに先輩が、中に入るよ、と言うのでついて行った。
中はなんとも言えないほど、豪華....と言うのは嘘で、でも、それなりには豪華だった。
「さて。5階に行くにはカードが無いと、行けないのは理事長に聞いたかな? 行き方は階段とエレベーターがあって、階段は4階から5階にいくときだけカードを使って、エレベーターは専用のを使うんだ。だからカードはボタンを押したら必要だよ。......ほら、これ。四つあるうち、なんとなく違うでしょ?」
確かに1番左にあるやつは他の銀色がメインの柄に対して、所々金色が混じっている。
「......うん。ちあう。」
.....なんか口が回らなくなってきた。
先輩はエレベーターのボタンを押して、扉の開いたエレベーターのなかに入った。後を続くと、扉がしまった。
「和也くんは、どうしてこの学園に来たの? 」
「.....お兄ちゃん達を驚かすため。」
「お兄ちゃん達?ここに和也くんのお兄ちゃんがいるの?」
「うん、2人とも、かっこいい。瞬兄 と、拓兄。」
俺がそう答えると、先輩がちょっと考え始めた。
「(國岡....? 瞬.....? そして、拓.....? )
......もしかして、瞬也風紀会長と拓也先生??」
「???瞬兄はえらい人って言ってた。拓兄は、保健室にいる先生だって。」
そう言うと、先輩がうんうん 唸り出した。 考え事かな?
(あ、あの、無情な風紀会長と、優しい第1保険医の・・・・弟?! しかも驚かすためだけに、特待生にまで?!)
ただたんに驚いていただけらしい。
なんか付け加えた方がいいタグとかありませんかねぇ......