3話
「ふぅ.......」
「落ち着いたか?」
「........」
落ち着いてはいるし、もう大丈夫なんだけど、疲れすぎて、声を出すのが億劫だ。
「.....大丈夫そうだな。じゃ、このままで学園のこと話そうか。かずは、どのくらいこの学園のことを知ってる?」
しっかりと抱きしめられながら、直也兄に聞かれた。えっ〜と。
「....全寮制なとこ、鍵は生徒手帳ならぬ生徒カードで、学園内の買い物は、カードについてるバーコードをスキャンしなきゃできないこと....」
結構知ってるな、驚かれたが、それしか知らないのでなんとも言えない。でも...
「....性欲発散方法が、男同士のまぐわいってこと。」
「け、けっこうよく知ってるな....まぁ、それだけ知ってれば、大丈夫かなぁ?後はこの学園の地理と、寮と、生徒会と、風紀会だな。」
そう言いながら、机の上にあった紙の束をとって、手渡された。よ〜く見てみると、この学園のパンフレットで、それを見ながら説明された。
寮は、1号と2号がある。1号は4階まで、2号は5階まであり、それぞれが2階と4階で繋がってるらしい。2号の5階は、1号の4階に繋がってはいるらしいが、専用のカードがないと行けないらしい。
「なんで?」
「5階は、生徒会、風紀会と特待生の階だからな。5階へ行くにはカードが必要になる。理由は、彼らはよく狙われるからだ。」
特待生が狙われるならまだわかる。頭がいいから、やっかみの対象にでもなるんだろうけど。
「生徒会と風紀会はなんで狙われるの?」
「生徒会は、人をまとめる能力が必要だ。学園の代表だからな。だがまぁ、そうゆう奴は大抵、顔のいい奴なんだ。風紀会も人をまとめる能力が必要だけど、風紀を取り締まるために体力が必要になる。そう言う奴も大抵、顔のいいやつだ。それか怖いやつ。.....特待生は何故狙われるかわかるか?」
なんとなくわかったので、頷いておく。
「そうか。あ、今の話でわかったと思うが、かずは5階だからな。特待生だから。これがカードだ。......セキュリティーの暗証番号は覚えてるか? 何かを買うのに必要になる。」
「ん、分かった。直也兄、外ね、先輩まってる。」
「先輩?.....迎えに行かせた副会長か?」
「そう。」
ドアのそばでまっているはずだ。
「そうか、じゃあ寮まで案内してもらえ。 あ、自炊するならコンビニまで行けよ。小さいが、食品コーナーがあるから。ないものは頼んでおけば、翌日には届くから。」
「わかった。ありがと。またね、バイバイ。」
「ああ、またな。今度は遊びにおいで。」
先輩、まだまってるかな。
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更新するたびに長くなってくような....(苦笑)