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嬉々爛々 アンセイン・マリオネットのお茶会





やばいやばいやばい!!!




世界が壊れちまう!!!




誰かこいつら止めて!!!





俺こと、ドミノ・アースは、日本のとある限界集落で行われる、神話級の戦いに慌てふためいてる。




どうにかしなきゃ!……どうにもできねぇ!




"こいつらが"本気を出したら、この国が動いても多分無理だ!




ここは、俺達アンセイン・マリオネットと言う、サーカス兼、最強異形集団のアジトだ。




その最強格に勿論、俺は入ってないが……








だって目の前を見て見ろよ……




300メートルはある、天を覆う程の黒龍が飛んでるんだぜ?




しかも、それを使役しちまって上に乗っかってんだメノノスのやつ。




持てる"百鬼夜行"みたいな、バカでかい不穏な真っ黒の大剣を、自慢げに振り回してやがる。




てか、空間ちょっと裂けてね?






いやいや、それだけじゃないんだ……




ほら、レイス姉……




あの怪獣女。薄水色のロングヘアなびかせて、地上を一蹴りであのドラゴンの顎までぶっ飛んで行ったぞ……




んで、なんの魔術かすら分からない、濃い虹色の超爆発みたいなオーラを纏った拳で、あれにアッパーカット決めやがった。




うわ……えぐ。




地面でも割れる音がしやがった。あの山みたいなサイズの黒龍がのけ反ってるし。




どっちが怪獣かわかんねーよ。




怖えーーー……






もうやだ、こんな所……




巻き込まれたら終わりじゃねーか。




そうだ逃げよう!




って……







なんか、サーカスの周辺やばい気配で満ち溢れてるぞ?ただの異形達じゃない……




どっか遠くの異界から来た、それぞれが王族的な気配だ。




100体はいる……




まるで、異世界の祭典ギガドロの儀式が始まったみてーじゃねーか。こんなやべーの。




でも、違うな。




何故ならフリルが薄緑色のハーフアップの髪を振り乱しながら大泣きして走り回っているからだ。それだけでこの状況の説明がつく。




お気に入りの不思議な国のアリスの真似をした服が泥だらけだから泣いてるんだろう……




俺ですら、化け物だって認識する、あの化け物達を放った犯人はこの泣き虫の妹分フリルだ。




能力の詳細は知らねーが。こいつの特殊召喚はやばいってあのアーテマさんが言ってた。






そうだ!




ポルジオルがいるじゃないか!




不老不死でありながら、類を見ない卓越した魔術の使い手。




普段はマトモな色男。




この世界で言うフィクションの吸血鬼に近い種族の男で、別の世界では、その種族の超名門一族の御曹司。腫物扱いされてるが自分が最強と言っていた。




あいつなら……






あぁ無理だ――




ほらほら、宙みてみろよ。




叫んでるだろ?あれがポルジオルだ。完全にハイになってやがる。




この距離からでも、深紅の瞳の瞳孔が縦に大きく開いてるのが分かる。




空で、ぎらぎら揺れてる。




あれは何度見ても身の毛がよだつ。




赤い蝶ネクタイ、古代文様の入った赤いジャケット、黒いズボン。




高いハットが喜劇的だ。




如何にも、サーカス団の見た目で空中で大歓喜している。




「さぁさぁさぁ!ショータイムだ!全員かかってきやがれ!フハハハハハ」






うわ…………やばいぞやばい。あの顔はやばいって。




それと同時に、地面に居た100体の異形の足元に影が現れた……




……




その影から、ポルジオルの分身が、ひと異形にひと分身現れる……




全部のポルジオルが歓喜に絶叫している――




しかも、あり得ないぐらいに口が開いて、バカみたいな鋭い歯で異形の首筋にガブっと噛みついて、笑いながら全員を闇に引きずりこんで行った……




やっぱポルジオル、本当強ぇー。俺らの普段の戦いがおままごとに見える。




コイツが文字通り、俺の仲間や、この世界に牙を向かない事を祈るしかない。




そして――




フリルはギャン泣き。




んで、その鳴き声に反応するかの様に、また異様で深淵な気配。今度は格段にさっきより嫌な予感がする。全身に悪寒が走るし、山残体が呻く様な音がした。




空間に見た事無い程デカい亀裂入った。




駄目だ駄目だ駄目だ。そんなの出しちゃいけない。




ちょっとやばいよ、まじで!フリル!




幽明は?




「おーい幽明!」




いねぇ、何処にもいる気配がしねぇ。




あいつ、大事な時にいつもいないんだから!




知ってて逃げてるだろう。マジで。







あ、でもあれだ――




俺らのボスがいるじゃねーか。




アーテマさん。




全部、あの人の責任だ。監督不行き届き。





「ちょっとアーテマさん!!!まじでやばいんですって、何してるんすか」





って、こいつ。優雅にハンモックで、テレビの配信サブスクでアニメ見てるよ。




「あぁ、ドミノ君。異世界転生アニメって面白いですね くふふ。いい趣味教えてくれてありがとうございます。 くふ」




いや、いやいやいや。




見えて無いの?




目の前、そんなレベルじゃないのやってるよね?




「アーテマさん!!!あいつらこのまま喧嘩すると、何かしらが滅んじまいますよ!!!どうするんすか!」




「あーーー、たまには息抜きも必要なんじゃないですかねぇ?」




はぁ?息抜き?あいつらが抜いた息で、みんな吹き飛ばされるわ!




あーもう、知らねー。




俺が知ったこっちゃねー。




電気街に遊びに行く。




ミコトちゃんに連絡して、遊びにいってやる!




ヒノもあそこでメイドしてるから見たかったんだ。ぜってー可愛いし。あの子はこんな野蛮人共じゃねーしな。天使天使。




よし!




まじで、知らねーからな。




こっそりっと……気づかれない様に




その時――




散り散りに、壮大なバトルを繰り広げてたやつらが、一斉に俺を睨む。




逃げたら許さないとでもいう様に……




もう……まじでなんで……




そもそも事の発端なんだったけ……




――




――




あっ思い出した。プリンだ。




しかも――




-------------------------------------------------------





数時間前――




俺達、アンセイン・マリオネットのメンバーは春の麗らかな、天気の中で他愛無い会話を楽しんでいた。




場所は、サーカスの外。




フリルの提案で設置された、お茶会を楽しむ巨大で優雅なティーテーブルだ。




カラフルなパラソルが俺達の陽ざしを遮り、彩りに溢れた影を作る。




いい気分だ。




「ねぇドミノにぃー女の子と抱き合ってUFO潰したって本当?」




不思議な国のアリスの様なその少女は、アメシストみたいに透き通る瞳に、生まれつき持ったハート型の虹彩をきゅるると輝かせ俺に聞いてくる。




この子はフリル。俺の自慢の妹だ。勿論血は繋がって無いが。





「語弊があるな。女と抱き合って、UFO潰すなんて、すげー変態みたいじゃないか。正確には、女を抱えながら、UFOの侵略を阻止したんだ。誰から聞いた?」





「うっそーーー!すごいねーーー!ホントなんだーーー!あたしも行きたかったなー。宇宙人のお人形欲しかったとこなの。レイス姉に聞いたよ」




「人形?どういう発想なんだ……なんかこえーよフリル。人形なら今度買ってきてやるから、大人しくしろよ。てか、まじでレイス姉、俺を色んな角度から嵌めようとしやがるな、あの怪獣女」




「ありがと!約束だよ。宇宙人に赤いミニスカート履かせたいの。楽しみー」




「うん。いい趣味だな」




お前がもし、あのUFO撃破任務についてたら、きっと、UFOも人間も後悔してただろうな。一級の都市伝説が生まれてたに、今月の給料全額賭けてもいい。





「……おい、ドミノ。戦いに女を巻き込むのは厄介だぞ?あいつらは予測不能な動きをする。心も惑わす」




メノノスが、全身に漆黒の皮の上下を纏った巨体で、こじんまり座りながら、小さなティーカップを啜り、感慨深く呟く。




昔なんかあった口だな。




「確かに、そうだな。作戦が5倍ぐらい難易度高い感じがした。特に太ももとかが腕に当たるとすごくやりずれーよ」





「……太もも?戦いの最中に?」





ミスった、メノノスが誤解してる。




俺が戦いを舐めてると疑っている。




かつては、孤高の勇者だったメノノス。




異形も逃げ出す程の、鋭いこげ茶色の瞳で俺を睨む。




俺より7つ程上の見た目だが、随分それ以上の迫力がある。




それはそうだ、この人はエリクサーを間違えて飲んでから年齢が止まっている。




「違う違う。救出対象の響ちゃんて女の子が足怪我してたから、お姫様抱っこしたんだ。フリルにするみたいなやつ」




「ふっ そうか……姫を抱いて魔族を退くとは、お前も大人になったな……ドミノ。


昔の自分を思い出す」




メノノスは渋く色褪せた黒の大剣に自己の顔を映し、過去を見ている様だ。





「メノノスの昔のじぶんってなぁに?」




フリルが赤く大きなリボンを頭で跳ねさせ質問する。





「あぁ……姫と間違えて、ミデューシアと言う女の異形を抱きかかえて、神殿を脱出した事があった。ドミノお前は似てるよ、あの時の俺と」




そこにいる。アーテマさん、俺、フリル、ポルジオルの目が点になる。





「メノノス……なんで間違えたんだ?その異形、姫みたいだったのか?そんでその後どうなったんだ」




俺はみんなを代表して聞く。





「いいや、髪は蛇の様だった。しかし、善い女だった。その後は……もう、忘れたが」




クソ突っ込みどころ多いじゃねーか。




俺は皆の方を向き、助けを求める。




しかし、みんなはわざとよそ見をしている。アーテマさんだけ、仮面がスロットの様に動き何か考えている。




アーテマさんの仮面が電球の様に変わった。




「それは、あるあるですね」




いや、ないない。どういう発想?アーテマさん。ジョーク?




その変な空気にフリルは戸惑い、紅茶をこぼしてお気に入りの服が汚れる。




「うぅぅ……」




「あああ、フリル。大丈夫だぞ泣くな。俺が電気街で見つけたフリルが来てるやつみたいな滅茶苦茶カワイイ服。給料入ったら買ってやるから!なっ!泣くなよ!?」




「ほんとう?嘘ついたら、針千本のましていい?」




こわっ。いまのマジな眼だ。何故か、アメシストみたく輝く瞳に宿る怒りが、全力で俺に向いているもの。




「あぁ……勿論さ。世界一カワイイ妹の為ならな……」




声、震えてたかも。




「ホント!?ドミノにぃだーいすき!!!」




フリルは俺に抱き着いた。なんかカワイイ匂いがする。




みんながよくやったと見ている。




「なーメノノス。そんなくだらねー話すんなよなー。どう見たら、姫と異形間違えんだよ。お前たまに抜けてるぞ 面白れぇけど」




ポルジオルは魔術で出したカラフルな輝くボールを、ジャグリングしながら、ティーカップに念動を使い、手を使わず紅茶を飲んでいる。




鮮やかな金髪と薄い色素に、カラフルなパラソルの影が落ち、とても派手やかな一人サーカスみたいだ。




「ん……ポルジオル。今、ミデューシアを侮辱したか?」




やばい、メノノスの今の眼、ガチギレの手前だ。超こえー……




「いんやー、お幸せに―」




まるで、悪気も興味も無さそうにしながら、そのジャグリングを火の玉に変え空中に放り投げる。その玉達は高速回転し、巨大な妖狐となり、どこかへ消えて行った。




なんてやつだ。今の妖怪、俺より強くね?




「そんでさー、ドミノ。救出したお姫さまってどんなの?」




ポルジオルがテーブルに足を乗せ、俺に尋ねる。




みんなも聞きたそうな顔をしている。




「あー響ちゃん?写真あるよ?他の子も映ってるけど。この前、俺とサーカスで戦った、シスイとヒノも。二人はもうダチだけどな」




「やはりですね。ドミノ君なら、彼女達とお友達になれると思っていました。私の勘は正解です。立派な弟子ですよドミノ君。それに比べてあの方は……」




「ありがとうございます。アーテマさん。今、結構楽しいっすよ、おかげさまで」




あの方って……?




「見たい見たい見たい、ドミノにぃ見して」




フリルが俺の背中にくっつく。




そろそろやめて欲しい……




フリルも結構成長して来て、あんまりくっつかれるのは、ちょっと恥ずかしいから。






俺はスマホを出す――




響ちゃんが真ん中で笑い、左右にシスイとヒノが映る写真を見せる。




その時だった――




二人の表情がおかしい……




二人は別の対象を見ながら何やら考えている。




「フィオナ……」




ポルジオルが珍しく、少し悲壮な顔をする。恐らくその時、響ちゃんを見ていた。




「ん……どうした?ポルジオル。響ちゃん誰かに似てたのか?」




「いいや!なんでもねー。もし機会が会ったらまた紹介してくれよ。弟の友達には挨拶ぐらいしたいからな」




こんなこと言い出すやつだっけ?なんだか一瞬すごく寂しそうな表情をしたぞ。





代わって、メノノス――




じっと、シスイの辺りを睨んでいる。




「メノノスはシスイがタイプか?」




「あぁ……そうだな……見目麗しい少女だ。それに……その瞳。黄金郷の……」




黄金郷?




その時、アーテマさんがメノノス事をちらっと見た気がした。




「その少女が来たら教えてくれドミノよ。一度軽く手合わせしてみたい」




手合わせ?は?




「だめだめ、俺のダチだ。あんたと手合わせなんかしたら死んじまうよ?」




「果たして……そうかな……」




メノノスのこの感じ、過去に見た事がある。




異界でも指折りの超強烈な難易度の、帰還無き神殿に向かう時の顔だ。




シスイってそんなやばいのか……?




そんな事を考えていると、フリルが今までにないぐらい目を輝かせている。




恐らくヒノを見ている。




「欲しい……」




だめだ、この一言はだめだ。フリルが本気で欲しくなったモノを阻止する事は誰にもできない。




俺は、その強烈に湧き上がる欲望のオーラに酔って気分が悪くなった。




少し、テーブルの上の空気が淀む。




……




その時だった――




空間が避け、転移魔法でレイス姉が返ってきた。




頼むから助けてくれ、姉さん。今だけは。




「おっつー。異界のカジノ梯子して負けまくってさー、借金できまくったから、金稼ぎにネビュラタワー登ってたんだけど、あそこ無駄に強いから疲れんのよね。30階層で辞めたわ、めんどくさくて」




「お、おうお帰り」




レイス姉に、目線で守護を訴えかける。スマホの写真を見てと。




「なにそれ、ドミノの女?見して―」




よっし、これは。空気読んでくれた感じだ。アーテマさんも安心した雰囲気出してる。




「へーーー、可愛い子達ね、あたしには全然勝てないけど。あんたら、可愛いからって、手出しちゃだめだよ?ドミノのダチなんだから」




よっしきた。




さらっと言うが、その声は少し冷徹に杭を打ち込む様だった。




いつもはうぜぇし、腹立つ事ばっかするレイス姉だけど"本当にやばい時"は結構空気読むから好きだ。




しかし――




その一言に、ポルジオル、メノノス、フリルは無言の圧で押し返す。




やばっ。一触即発じゃん。




こんな事になるなら、俺は写真を見せるべきでは無かった。




俺の責任だ……




いざとなれば、俺は命懸けでこいつらと対立し、彼女達を守らないといけないな……




俺が、命を懸けた所で、どうなる相手達ではないのだが……




それでも、その時はやるさ。男の意地だ。




まじでごめんな……そうならない様に、絶対最善尽くすから。





そんな俺の気配を察知してか、レイス姉が俺の肩をポンと叩き、美しいクリアな水色の髪をかき上げて、淀んだ空気を割るように言った。




「お腹空いちゃった。置いてたプリン食ーべよ」




るんるんと言う感じで、サーカスの中に入って行く。




あれ、アーテマさんどうしたの?




仮面が揺れてるよ。




てか、よく見たら……




汚れてる。黄色く。




もしかして、あろうことかレイス姉のプリン食べたの?




あ……




こっち見て頷いたし……




気配で言葉分かんのかよ、あんたすげーな。じゃあプリン食うな。空気読めよ。




よし、逃げよ――




ドタドタドタドタ!!!




この足音……何回も聞いた事のある、悪夢の始まり。




遅かった。




レイス姉の食の恨みはUFOの艦隊より怖い。




「ちょっとーーー!!!誰よ!!!あたしのプリン食べたの!!!」


レイス姉が目を吊り上げ、叫んでいる。




「声でけーんだよ、ヒス女。プリンごときで」


ポルジオルはさっきのお返しとばかり、煽る。




「知らぬな、自分で食べたんじゃないかレイス」


メノノスも同じく、少し棘がある。




「フリル知らないもん。レイス姉は自分のお腹のお肉に聞いてみたら?」


言っちゃいけないよ、フリル。お兄ちゃん助けれないよ。




「ま……まあ……レイスさん落ち着いて」


アーテマさん、あんたが原因だろ。早く白状しろよ。





やべ、まじでカンカンだレイス姉。目が紫に血走っている。




レイス姉のビッグバンみたいなオーラがこのサーカス全体を飲み込む。




サーカスの中から、巨獣ギガビートや団員の人形達が飛び出て慌ててる。恐怖でネジまで外れてるやつもいる。





「大体ねー!!!いい年した男二人が、そんな若い女の子に鼻の下伸ばしてるのきもいっつーんだよ!!!あんたらやっぱそっち系統だったのね!!!通りで、こんな美しいあたしが前に居ても興味無いって感じだったんだ。マジで納得したんですけど!キモ!男キモ!」




ふふふふふ。笑える。魔王と言う存在すら超える二人に、これ程までに盛大に罵倒出来る姉さんをもって俺は幸せだ。





「勘違いすんじゃねーよ。誰もなんも言ってねーだろ。昔の知り合いに似てただけだ、バカやろう。あと言っとくと、お前はその三人より、全然可愛くねーよ。ギャンブル中毒の怪獣女 ははは」




ポルジオル……上手い返しだな。しかし……レイス姉がブチ切れるワード4つ言ったぞ?大丈夫か?




「俺は、ポルジオルに賛成だ。その少女達を好きなどとは、一切言っておらん。


少し、気になった事があるだけだ……レイスよ。後……美だけで物事を計るな。負けるぞ」




あーあミスってる。完全にミスっている。たぶん他に言いたい事があったんだろうが、もっと真理を見ろとかそんな感じの。でも、今の言い方だと、レイス姉が負けてるみたいだぞメノノス。





「ふーーーん。あんた達とは長い付き合いだけど、そんな馴染みの私を褒めないで、若い見ず知らず女の子達を選ぶんだ……キモ。二人共、前はこっそり私の干してる下着見てた癖に!!!若い子出てきたら急にその様か!!!あんたら墓は何色がいい?おススメはあんた達で作る赤色よ!!!」




二人はギクっとする。恐らく、下着の話は本当なのだろう。実際にレイス姉は力もそうだが、どの異界に行ってもギャンブル場でチヤホヤされる程の絶世の美人だからな。弟の俺はなんも感じないけど。





「ねーーー喧嘩しないでみんな!!!」


フリルが、可愛いマスコットの異形をティーテーブルに五体程召喚し、ダンスさせる。




「フリルちゃん!あんたもあんたよ!なんでも欲しがっちゃ駄目ってお姉ちゃん何回も言ってるのに、最近我が儘ちゃんになってない?まずはお片付けしないとダメ!後、人のモノまで欲しがるの禁止!!!」





「うえええええええんんん!!!!!!フリル偉い子だもーーーん、レイス姉のバカ童貞ーーー!!!」





何処でそんな言葉覚えた?まさかアニメか!?これは俺も巻き込まれ……





「ちょっ……お姉ちゃんは童貞じゃなくて……って!てそんな話じゃない!!!


ドーミーノー!!!あんたの影響ね」




メノノスとポルジオルが一瞬嬉しそうな顔をしたのは、この際無視しよう。


何が嬉しいんだ。結局ちょっと好きなんじゃないか。




俺は、レイス姉の腕が首に近寄る前に、最大の跳躍を見せて


森に逃げ込んだ――







そして――




ほとぼりが冷めたと思い、帰ってきたら、最初に話した現在のサマだ。





そして、ようやくこの騒動の犯人が俺には分かった。




プリンを食ったアーテマさん?




そうだな……




でも、違う。




犯人とは、意外と最初に出てくるものなんだ。




そう……




一番最初に出てきた存在。




この話の語り手。




安易に個人情報を扱ってトラブルを巻き起こした愚か者。




その名は――




ドミノ・アース。




又の名を。




呪われた右腕の英雄。




勝手に自分で言ってるんだがな。 へへ





「ドーミーノー!!!何かっこつけて一人で喋ってんのーーー!!!お仕置きたんまりあげるからこっち来なさい!!!」




これは、あれだな。




もっかいどうにか逃げよう。




いざ、電気街へ――




オタクライフ最高!!!





――




……てな、感じの日常だぜ。




俺達アンセイン・マリオネットの愉快な仲間達の日常はな!




楽しかったか?




そうかそうか。




あんたらとは友達になれそうだぜ!




また会おうぜ――




じゃな――




続きはまた今度。

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