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03 大地の塔
大地は逃げる
人々から
これ以上彼らに付き合ってはいられない
見放して
見下ろして
心の底から軽蔑をする
「大地を失くした貴方達のために
私は命を使ってあげたのに
あなたたちときたら
何にも感謝しないんだもの」
無暗に踏みしめられて
傷つけられて
そしてただ利用されて
それで良しと思えるほど
心の広い生き物じゃない
だから逃げる
手の届かない場所へ
これ以上踏みしめられないくらい
ずっと遥か遠くへと
「それで人が不幸になったって
私の知ったことではないわ」