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ベッドの上の花嫁  作者: 野うさぎ
第1章 幼馴染と恋愛した場合
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第4話 急に優しくなったら

 夢から覚めると、自分でも気づかない感情がここにあったんだと自覚をした。

 私は、無意識かもしれないけど、お父さんみたいな人を求めていたんだ。

 突然、姿を消して、どこにいるのかわからない男性が気がつけば、私の理想像になっていた。

 

 お父さん、どこにいるの・・・?

 今すぐにでも、会いたいよ・・・・。


 そこで、扉が開く音がして、グルームが帰ってきた。


「いい子にしてた?」


「いい子にしているしかない。


鎖で繋がれているんだし」


「ブライド・・・・」


 グルームが、私の顔を真剣に見つめていた。


「どうして、泣いているの・・・・?」


「え・・・?」


 私の目からは、涙が流れていた。


「それは・・・・・」


「ここにいることが、もしかして、辛いの?」


「辛いって・・・・?」


 私を監禁しておきながら、どうして、こんなに優しくするの?

 彼が、私のことを気にかける様子に、動揺をしていた。


「ここに来てから、ずっと君は笑ってないから、辛いのかなって」


「辛くないわけがない・・・。


この鎖をずっとつけられてさ、ほんとは嫌なんだよ・・・・。


女の子らしくて、かわいい部屋にいて、かわいい服とか着たいよ。


お母さんから解放はされたかもしれないけど、その代わり、私はいろいろな物を失っているの。


そしたら、お母さんといる時と、グルームと一緒の時、どっちが不幸なのかわかんない・・・・」


「そうか・・・・。


僕は、君の好みとか正直、わからなかった。


ごめん、気づいてあげられなくて。


ウェディングドレスを着たいって言うから、ずっと着たいのかなって勝手に勘違いしてた。


だけど、それは完全なる思い違いだったのか。


これからは、ブライドの望んだ部屋とかにするし、服とかも。


だから、ブライドを幸せにするよ、絶対」


「ほんとに?


お父さん以上の幸せを、私に頂戴。


そして、私のお願い、なんでも叶えて」


「なんでもってわけではないけど、わかった。


君のことを今まで以上に幸せにするよ」


 あれから、5年後。

 中学1年生の12歳の頃に監禁されて、今は17歳になった。

 短い髪は、腰まで長い水色の髪になった。

 

 グルームとは、小学6年生の頃に出会った幼馴染という関係になった。

 一応、恋人という存在でもあるかな。


 私も、グルームもまだ結婚できる年齢ではない。

 だから、結婚できる年齢まで待っている状態。


 私の監禁生活は、まだ続いている。

 鎖で繋がれることはなくなったけれど、今はかわいいモフモフの手枷と、足枷をつけられている。

 

 部屋は、真っ白の部屋とかではなく、かわいく模様替えされている。

 私は、完全にお嬢様になっていた。

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