第11話 幼馴染以外と恋愛した場合
「この紫の瞳って、憧れます!
すっごく、宝石みたいで綺麗です!
私、それ将来できる子供の瞳にしたいです」
「そっか、君は俺がコンプレックスと感じるところを肯定してくれてるんだ。
ありがとう」
「耳がとがっているところも、自分のことを俺って言うところも、ぜーんぶ、私の理想の男性像ですよ」
私は、会って初めての竜さんを好きになってしまっていた。
自分でもどうしてだかわからないけど、運命を感じていた。
「耳の形は人外だっていうことを表す何よりの証拠になるし、俺というのは男の人ならだれでもあることではないんじゃないかな?」
「そんなことないです。
私の幼馴染は、一人称が僕でした。
だけど、男の人なら俺って言ってほしかったです」
本当は、竜さんがどんな一人称だろうとかっこいいけどね。
「ありがとう。
君は、肯定することの天才だよ。
だけど、君は俺とずっと一緒にはいられない」
「どうしてですか?」
「簡単な話さ。
俺がハーフドラゴンで、これから戦わなくちゃいけないんだ。
君はどこからどう見ても一般人だし、魔力も感じなければ、きっと武術もないだろう。
隣にいても、正直言うと、足手まとい」
「だけど、竜さんに守ってもらいたいんです・・・・。
グルームは、きっと私を連れ戻しに来ます。
私は、監禁されたところから逃げるという行為を犯しました。
君も、それを手伝ったということは、共犯になります。
だから、一緒に逃げませんか?」
「話がよくわからないんだけど、君はグルームに気に入られていたの?」
「はい。
最初はただの幼馴染だったんですが、グルーム方から次第に好意を寄せてくるようになって、これで密室な空間に監禁されるようになりました」
「要約すると、君はどこにいても危険ってことでいいのかな?
仕方ないな。
俺が守ってあげるよ。
何があったとか詳しいこととかわからないけど、グルームは何しでかすかわからないし、これ以上は被害を増やしたくはない。
だから、俺の邪魔にならないようにしてね」
「はい!」
こうして、私は大好きな竜さんと一緒にいられることになった。
竜さんといつ、付き合えるとかはわからないけど、私は自慢のプロポーションと、美顔で私だけの竜さんにして見せる。
「髪、どうして青いの?」
竜さんに質問された。
「急に、どうしたの?」
「君は人間界出身だけど、髪が青いのはどうして?」
「それはわかんないなあ。
お父さんも、お母さんも青かったし、生まれつきだからなあ」
「そっか。
なら、髪を黒く染めることってできる?」
「染めるの?」
「イメチェンしよ」
「竜さんの好みのタイプになれるなら」
「そういうわけじゃないけど・・・」