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別次元の領域(2021年版)  作者: 草茅危言
第捌章 無人大陸編
84/120

第84話 「パンゲア大陸」と「ムー大陸」

無人島や新大陸に入った時点で長期に

更新停止する作品をよく見かけます。

いずれも、その後更新再開しましたが。

無人島や新大陸には、何かあるんでしょうかねぇ・・・。

シュロが繁茂する、玖球(クーゲル)帝国の南方の島々。


ここには、(あたか)も、種の多様性を体現するかの如く、

沢山(たくさん)の種類の鳥が生息し、

また、それらの鳥から派生した、

様々な鳥人達が住んでいる。


ドードーは、(ハト)の仲間。

ヤンバルクイナは、(ツル)の仲間。

ホロホロチョウは、(キジ)の仲間。

(トキ)や、ハシビロコウは、ペリカンの仲間だし、

ヒクイドリはダチョウの、ジサイチョウはキツツキの、

それぞれ遠い親戚の様なものだ。


ドードーから派生した、(ハト)族のドードー鳥人。

ヤンバルクイナから派生した、(ツル)族のクイナ鳥人。

ホロホロチョウから派生した、(キジ)族のホロホロチョウ人。

ペリカン族の(トキ)人や、ハシビロコウ人。

そして、ヒクイドリ人や、ジサイチョウ人・・・。


スサノオ・ニーチェは、そんなこの南方の島々を治める領主であり、

同時に、玖球(クーゲル)帝国の空軍の提督も兼任している、

「朱雀」と「鳳凰」の合体種、【朱雀鳳凰】種の鳥人である。


「ムククク、ムククク。」


ムクドリ語を話す偵察員の話によると、現・玖球(クーゲル)帝である、

ネメシス・ダムド閣下は、また何かやらかしたらしく、

聖剣を破壊されて、政権も崩壊したので、

玖球(クーゲル)帝国は、玖球(クーゲル)連合となるらしい。


それはまあいい。


しかし、異界出身の豚人間(オーク)族が、帝都ニライカナイで暴れ、

十年前に戦利品として押収した、【瀬戸】の水軍の船を強奪して、

大海原へと逃亡したらしい。我々空軍の召集はそのためか・・・。


――――――――――――――――――――――――――――――


「スサノオ・ニーチェ提督率いる、玖球(クーゲル)帝国空軍の

偵察によると、あの豚野郎(オーク)共は、例の無人大陸へと

向かっているようだ。」


ネメシス・ダムドは、連中を逃がした悔しさと怒りを抑えつつ、

現状の情報を小隊(パーティ)の四人で、共有する。


すると、いつも冷静な常井氏の顔色が悪くなる。


「待ち(たま)え。その情報は確かかね?例の無人大陸に関しては、

荒脛巾(アラハバキ)皇国(おうこく)も、玖球(クーゲル)帝国も、

調査が進んではいないが、その方角には、

件の大陸以外、存在していない(はず)だ・・・。」


「つまり、連中の目的は件の大陸に他ならない、というわけか。

ところで、この話題になってから、随分と顔色が悪いようだが?」


「私が、あの大陸の発見者であることは諸君も承知していることと

拝察するが、発見の経緯としては、転移術を使用した際、

時空座標の設定を一箇所だけ間違えた偶然の結果によるものだ。

あの大陸に生息する魔獣や魔物の戦闘能力は、桁違いで、

文字通り、【別次元の領域】と呼んで差し支えない水準にある。

私でさえ、あの心理的外傷(トラウマ)は忘れられん。」


「この戦力でも不足か?儂は、(むし)ろ、

強者との闘いは望むところではあるのだがな。

とはいえ、儂以外の四天王は、玖球(クーゲル)帝国の

防衛を担っているから、簡単には外せん。」


「遠足気分で行くのはオススメ出来ませんな。

調査目的なら、この戦力でも構わないだろうが、

連中だけでなく、現地の魔獣や魔物もいる。

両方との戦闘を考えると、難しいだろう。」


年長組は互いに牽制し合っているが、妙案は浮かばないようだ。


「【転移の鳥居】を設置して、ヤバくなったら撤退するとか?」


「郡山君。確かに、君の提案にも一理あるのだが、

現地の魔獣や魔物が【転移の鳥居】を破壊しかねない。」


「あの連中が無人大陸に行く目的に心当たりは?」


「弓削君。それは、この中の誰にも定かには分からぬ。

推測ではあるが、恐らく、あの無人大陸産の

何らかの素材の蒐集だろう。他に質問は?」


「件の大陸は一体何なのでしょう?」


再び、郡山青年が質問する。


「そうだな。現状、あの無人大陸は、未だ調査途上であるがゆえに、

その正体さえも定かには分からぬが、仮説で良ければ答えよう。」


常井氏は、この世界の地図を取り出すと特別講義を始めた・・・。


――――――――――――――――――――――――――――――


以降の説明では、この世界を「裏世界」、

日本を含めた地球上の世界を「表世界」と仮に呼ぶ。


「裏世界」には、【魔素】という素粒子が存在する。

「表世界」では、半減期が短いため、観測はできない。


「表世界」では、「裏世界」の存在は認識されていない。

一方、「裏世界」からは、「表世界」を認識している。


「表世界」と「裏世界」の違い。

「表世界」の「日本」における、

「本州」、「北海道」、「九州」、「四国」。


それぞれ、「裏世界」では、

荒脛巾(アラハバキ)皇国(おうこく)】、【蝦夷(えぞ)共和国】、

玖球(クーゲル)帝国】、そして【瀬戸】に相当する。


それ以外にも、「表世界」の「樺太」と「琉球」と「台湾」。


「裏世界」では、「樺太」は、【蝦夷(えぞ)共和国】、

「琉球」と「台湾」は、【玖球(クーゲル)帝国】

に属している。


他には、「表世界」の「パラオ」と「南極大陸」。

両者は、「裏世界」では、無人島。


それ以外の「裏世界」の五大陸は、全部沈没した。

土・水・風・火の【四元素災害】―『土』は隕石や地震、

『水』は洪水や津波、『風』は台風や竜巻、『火』は火山の噴火など―

と、核属性や毒属性に染まった魔素によって、放射線や疫病によって

滅んだ、とされていた。


しかし、最近になって、常井氏の転移失敗をきっかけとして、

太平洋上に無人の大陸が存在していることが発見された。


これは、「表世界」には無かったものだ。


だが、本当にその認識は正しいのか?


「裏世界」の五大陸は、本当に全部沈没したのか?


まさか、それらは、海底都市として存在している?


確かにその可能性も一概には否定できない。


だが、より現実的に考えると、その「裏世界」の五大陸こそが、

再び一つになったのが、この「無人大陸」ではないだろうか・・・。


――――――――――――――――――――――――――――――


郡山青年と弓削青年は思い出す。


中学受験の時、ウェゲナーの業績として、

「大陸移動説」の話が出て来たときのことを。


彼が命名した「パンゲア大陸」は、やがて、南北に分裂し、

北は「ローラシア大陸」、南は「ゴンドワナ大陸」となり、

両大陸は、更に分裂していった、とされている。


――――――――――――――――――――――――――――――


常井氏の特別講義によると、

・「無人大陸」は広すぎて、調査が進んでいない。

・「無人大陸」の正体が未だに不明のため、

大陸名は命名されていない。


「仮の名称として、ウェゲナーの『大陸移動説』から、

『パンゲア大陸』。或いは、太平洋上なので『ムー大陸』か?」


実際、「無人大陸」が広すぎることから、専門家の間では、

「裏世界」の五大陸が一つになったという仮説が主流のようだ。

主流派は、ウェゲナーの「大陸移動説」を根拠として、

「パンゲア大陸」と命名するべきだ、と考えているらしい。


だが、慎重派は、「無人大陸」は、無人であることと、

「表世界」の五大陸とは、植生も異なることから、

別物である可能性が濃厚であり、

安易にそれと同一視するべきではない、

と考えているそうだ。


慎重派は、「ムー大陸」と命名するべきだ、と考えているらしいが、

主流派は、表世界の都市伝説(オカルト)と混同することで、

(あたか)も存在しないかの如く扱われる可能性が危惧される、

と反論している。


「パンゲア大陸」と「ムー大陸」。


無人大陸の名称が決まるのはいつの日のことになるのだろうか・・・。


――――――――――――――――――――――――――――――


「もう、発見者の名前から取って、『常井大陸』で良くね?」


「外人は『ツ』の発音が苦手だから言えなさそう・・・。」


実際、日本人はthの発音とか、LとRや、BとVの区別とかが

できないと、外人が揶揄してくるが、そういう貴様らは

「ツ」や「ラリルレロ」の発音ができないし、これらに加えて、

フランス人は「ハヒフヘホ」の発音、ロシア人は「ワヰウヱヲ」の

発音ができないではないか。


「『テューネイ大陸』って感じか?」


「お前ら・・・。」


本当にこれが今から無人大陸に行く者達の雰囲気なのか、

という様子に呆れる常井氏であった・・・。

日本以外全部沈没した世界で、五大陸は何処へ行った?

という話。第7話、第41話辺りが伏線になっていたかも。

書いた当時、そこまで考えていたか定かではないですが。

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