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別次元の領域(2021年版)  作者: 草茅危言
第零章 荒脛巾(アラハバキ)皇国(おうこく)編
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第8話 【神代古書店街】

 郡山青年は、【神代古書店街】を歩いていた。


 荒脛巾(アラハバキ)皇国(おうこく)の首都、荒脛巾(アラハバキ)と、表世界の秋葉原(アキハバラ)は、綴りがアナグラムになっているだけでなく、実際に空間上で対の関係となっている。


 表の世界では、秋葉原(アキハバラ)は、最近は、アニメなどの印象が強いが、元々は電気街として有名である。秋葉原(アキハバラ)から歩いて20分から30分程度の場所に、古書店街として有名な、『神保町(じんぼうちょう)』がある。


 裏の世界でも同様に、【神代古書店街】は、首都の【荒脛巾(アラハバキ)】から歩いて20分から30分程度の場所にある。つまり、【神代古書店街】は、神保町(じんぼうちょう)と空間上で対の関係となる場所である。


 但し、表と裏の世界では、書籍の内容は似て非なるものであり、これも【別次元の領域】である。

 例えば、『Ars(アルス) Conjec(コンイェク)tandi(タンディ)』は、表世界では、「ベルヌーイ数」に書かれた本だが、裏世界では、純粋に「推測術」である。『法の書』という題名の本も、こちらでは純粋に【法術】について議論されている。これらの本や、『塵劫記』、『草茅危言』、……等の書籍が並んでいる。

 いずれも読んだことはないが、表と裏の世界では、書籍の内容は異なる内容であることは直観的に分かる。


 こうした本もお買い得な価格になっているので、何冊か買っておく。

 現在、金貨11枚、銀貨20枚、銅貨10枚。ここから、金貨1枚を支払うと、銀貨5枚がお釣りとして返ってくる。残高は、金貨10枚、銀貨25枚、銅貨10枚。


――――――――――――――――――――――――――――――


 【神代古書店街】には、宿屋がある。晩飯と朝食込みで銀貨3枚。現在の残高は、金貨10枚、銀貨22枚、銅貨10枚。晩飯は、食券で、セルフ方式の食堂。親子丼などの丼と、うどん・そばなどの麺類。値段はお手頃価格。これでは、まるで学食のようだが、普通の異世界小説のように、得体の知れない食事が出て来ることを鑑みれば、随分贅沢な話である。


 寝室は狭いが個室。明日の待ち合わせは、午前10時に【二本橋】という、表世界の『日本橋』と対になっているであろう場所にて。明日に備えて早めに就寝することにする。こうして、郡山青年の異世界初日は終わるのであった。

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