猫カフェ・秋月
猫キャラ企画、参加作品です!
4月22日まで開催してますので、興味のある方は、秋月の活動報告まで!
「いらっしゃいませ~♪」
ここは、猫好きが集まる、猫カフェ・秋月。今日も猫好きが集まり、ワイワイと賑やかです♪
「店長~、飲み物オーダーです!」
「はいはーい!」
店長たる私も、忙しいんですよ。オーダーで。
ミヤァ~♪
ご機嫌な猫達の声が、厨房にまで聞こえてきます。うんうん、今日も幸せな猫の声です。厨房だけは、猫が入れませんからねぇ。ジュースのみでも、衛生的にダメなのです。
「店長ー、そろそろ交替お願いしま~す! うわっ! 爪立てないで!」
ミヤァー!!
あらあら、またのようです。多分、猫ちゃんの機嫌が悪いのかもしれません。逆に構って欲しいのかも(笑)
「はいはい、今行きますよ~」
ここに居るのは、皆個性豊かだけど、いい子たちばかり。勿論、猫だから、気紛れだけれども。
「店長~」
彼は、忙しい時間帯に頼んでいるバイト君。妙に、猫に好かれやすいのだけれど、何故か遊ばれてます、猫達に(笑) 言うと気にするから、言わないけれど。
彼の泣きが入った声に、苦笑をしつつ。バトンタッチ☆
「はいはい、お疲れ様、ほら、彼にイタズラしないの(笑)」
足に絡み付いていたのは、看板猫の咲希ちゃん。茶トラのメスで、イタズラっ子。でも人見知りしないから、遊び相手になつきます(笑) 抱き上げたら、咲希ちゃんは私が遊んでくれると思ったのか、ガシッとしがみついてきた。あらあら、これじゃあ、逃げられないわ(笑)
「はいはい、遊びましょうか~♪」
「ミヤァ~♪」
嬉しそうに鳴く咲希ちゃん、私が玩具を手に取ると、目がキラーンと光ったような気がしたわ。咲希ちゃんは、一目散に玩具へ。爪は切ってあるから、引っ掛かれないけど、それでもやっぱり、玩具へ飛び掛かる時は、勢いが凄いからフラッとなってしまう。
カランカラン
おや、お客様が来たみたい。
「いらっしゃいませ~」
入って来たのは、初めての方みたいで、戸惑った様子でキョロキョロと辺りを見ていた。中年くらいの方だと思うけど、可愛らしい感じの方ね。動きやすいカジュアルな服装だけど、姿勢がいいからとっても素敵だわ! それに、猫ちゃんがキラキラした目で彼女を見てるの!
「当店は初めてでしょうか? でしたら、説明させて頂きますね、ここは猫に戯れて癒される猫カフェです、是非とも癒されて下さいね、まずは此方でバーコードが付いた、こちらをお付け下さい、会計の時に、飲み物代と時間の合計で精算して頂くシステムです、さぁ、此方のお席へどうぞ」
うちは、椅子はアンティーク系の物で統一してるので、店内も可愛いんですよ? お客様の席は、窓際の明るい場所です。
「当店はワンオーダーとなっております、メニューは此方になります、あら・・・・? 優香ちゃんが自分から来るなんて! お客様と遊びたいみたいですね、オーダーはこちらですね、かしこまりました
! 猫ちゃんと心行くまで楽しんで下さいね!」
私はオーダー伝票を手に、バイト君が居る裏側へ。ちらりと確認したら、優香ちゃんがお客様に滅茶苦茶なついていました・・・・。足にスリスリと甘えています。それに、ロシアンブルーの和磨くんまでもが、お客様の元へ。何か引き付けられるみたいに、向かっていきます。うーん、ちょっと定期的に確認した方がいいかもです。たまに、猫ちゃんまみれになるお客様が居るんですよ。救出(笑)も、立派なお仕事です!
「バイトくん! オーダーお願い!」
「はーい! ところで店長・・・俺、水島颯太って名前があるんですから、せめて水島でお願いします! 常連さんまでバイトくんって呼ぶんですよ! 頼みます!」
あら、かなりガチの顔でした。バ・・・水島くんには、悪い事をしちゃいましたね。
「はい、以後気を付けます!」
何て会話をしてると、手際よく大きめの紙コップに中身を入れて、蓋をし、最後にストローを入れた水島くんが、はいっとオーダー品を渡してくれた。この間、全部で30秒程。手際が良くて、店長として鼻が高いわ!
「ありがとう、そろそろオヤツの時間だから、例の準備宜しくね」
「了解です! 店長!」
ここは、全部で4部屋しかない、小さな猫カフェ。お客様が猫と楽しむメイン部屋、猫ちゃんが休憩する猫部屋、我々店員が休憩と猫ちゃんのお手入れをする休憩室、そして厨房。御手洗い場所に、長いアプローチの玄関。扉は二重になっているから、猫ちゃんが逃げる心配はなし! メイン部屋と猫部屋は、下に猫ちゃんが出入り出来る小さな扉が二つ付いていて、気紛れに猫ちゃんが出入り出来ます。基本的に、体調が悪い子や、人見知りが激しい子はこっちになります。ご飯は、メイン部屋にしか昼間は置かないんですが。水は両方の部屋に置いてます。
「お客様に申し上げます、もうすぐ猫ちゃんのオヤツタイムです、各テーブルに猫ちゃん達のオヤツが置かれます、猫ちゃん達のオヤツタイム、是非ともお楽しみ下さいませ!」
毎日のメインイベント! 『猫ちゃんの癒されオヤツタイム☆』が、スタートします。各テーブルに、オヤツが入った器が置かれます。目の前で、可愛い猫達のオヤツを食べるシーンが見れると、大好評を頂いています。
さて、テーブルには既にオヤツが置かれ、猫ちゃんが我先にとオヤツを食べています。私も可愛い姿に癒されます!
各席のお客様の反応も、上々のようですね。
黒髪の男性は、何やら猫達を観察中。隣の方は、学者さんでしょうか? 謎のオーラに、猫ちゃんの一部が逃げているような? 更に隣は、可愛らしい女の子。さっき通った時は、医療の専門用語が出ていたから、医療系の方かな? さっきのお客様の席は、あっ、猫に埋もれてる!? ま、まぁ、飲み物には、蓋がしてあるからだけど・・・、凄いなつかれてない?? え? 救出必要?
「店長~、雅くんがオヤツ食べれなかったみたいです・・・、まだテーブルに乗れないから」
「え? 下にも置いたでしょう? 真由合ちゃんと、龍崎くんが一緒に居たはずよ?」
あの二匹、雅くんを我が子のように可愛がっていたから、オヤツは一緒に居たし、大丈夫と思っていたんだけど。因みに、雅くんは白のスコティッシュフォールド、真由合ちゃんはベンガル、龍崎くんはロシアンブルーなの。
「それが・・・翔太くんがやらかしまして・・・」
「あー、はしごした?」
「はい・・・」
はしご、つまりオヤツを他の子の分まで食べてしまうこと。今回は、翔太くんが雅くん達の分まで食べちゃったみたいね。はぁ、まだオヤツタイムだし、追加で出しますか。
「水島くん、御願いできる?」
「分かりました!」
まったく・・・翔太くんには困り者だわ。最近は、ポッチャリさんだし。この子は、三毛猫のオスなの。皆が確認するから、抱っことかが苦手になっちゃったのよ。人懐こいのはいいんだけどね・・・。
「さて、って!? お客様? 大丈夫でしょうか!?」
思わず、先程の女性のお客様に駆け寄ります! 猫に好かれやすいのは気付いてたけど、これはヤバいでしょう!!
お客様、足には猫がスリスリ。肩には猫、膝にも猫、両腕には猫が甘えて、ガシッと捕まえていて、お客様は身動き出来ないみたい!
「すいません・・・、腕の猫ちゃんだけ離してもらえますか?」
きゃー!? やっぱりー!!
「はい! ただいま!」
右手には、金色の毛並みのチンチラである、若葉くん。左手には、銀色のチンチラの水暉くん。二匹は兄弟で、大変人懐こい子たちなんだけど、今回は凄いなつきよう。うーん。本当にお客様、大丈夫かしら?
「はい、よけましたよ」
「ありがとうございます、ごめんなさいね、忙しいのに」
これには苦笑い。ここの猫ちゃんたちは、人懐こいから、たまに起きちゃうんですよ・・・。座敷の席には、埋もれたい願望の方がたまに寝転んでいます。そういう時は、何故か誰もいかないんですが。こちらのお客様なら、出来ちゃいそうですね(笑)
「どうぞ、ごゆるりと後堪能下さいませ」
ふぅ、今日も何だか賑やかです。これも楽しいんですがね。
カランカラン
おやおや、お客様がいらっしゃったみたいです。
「いらっしゃいませ! ようこそ、至福の空間、猫カフェ・秋月へ!」
お読み頂きまして、ありがとうございます♪
今回はほのぼのしたカフェを書いてみました! 以外と難しいですね。精進あるのみ!
さて、前書きにも書きましたが、これは猫キャラ企画の参加作品です!
まだまだ、募集してますので、ご興味のある方は、秋月まで!