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097.本部へ(二)

 後で聞いた話によれば、秘密の計画は数年前から行われていたが、本格的になったのは半年前だった。つまりは年が明けたころだった。機材の搬入が廃坑入口から行われ、坑道に各種の部屋が設置されたほか、一部は拡張されていた。


 そんな拡張部分に本部があった。大まかにいれば人間を機械と融合させる設備、機械にされた人間の部屋、そして機械化の部品を生産する設備などがあった。翔太と恵理がやってきたのは機械化された人間の部屋だった。


 「着いたよ、鈴木君。このエリアは改造された人間しか入れないのよ、さあ降りて!」


 翔太はワゴンから降りたが、いつの間にか自分は改造された人間だったのかと知らされ嫌だった。それを両親が黙ってやったということも、たまらなかった。


 「それにしても殺風景だな、ここは」


 翔太が目にしたのは塗装もなにも施されていないコンクリートパネルがはめ込まれた壁面が続く廊下で、天井には暗いLED電燈がぶら下がっていた。無機質な床にはなんかの数字が書き込まれていた。


 「そうね、機械化人間には充分よ。あたいもあなたもね!」


 機械化人類、その響きは嫌だった。自分では認識できないのに鈴木翔太というのは電脳化されていたようだ。こうして見聞きしていることは全て本部の統括システムに送られていた、リアルタイムで。

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