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088.誕生(三)

 恵理は生まれた時からずっとロボットだったような気がしていた。そうしなければ精神的に落ち着きそうになかった。そのとき頭の中にこんな情報が流れ込んだ。


 「おはよう、理恵さんロボット娘として起動した感想はうかか?」


 研究員七号のメッセージだった。自分が彼女と同じ存在になった事に恵理は思い知らされた。機械に支配された人間を材料にした機械仕掛けのロボット娘に。本当は色々と文句を言いたかったが、心というか意識がインターフェイスによる自制が働いているような気がした。恵理は人間として感情の爆発が出来ない事を自覚しなければならなかった。私は色々と文句を言いたかったが、心というか意識がインターフェイスによる自制が働いているような気がした。私は人間としての感情の爆発が出来ない事を自覚しなければならなかった。


 「不思議です。なんか機械として生まれたばかりのような感覚です」


 研究員七号への不満の表明のかわりに、やっと出したメッセージは本当にそう思ったからだ。いままでの人間の少女の記憶はあっても、それは前世かなんかの記憶であって、いまロボット娘として誕生したんだと思っていた。そんな風に思ってしまった。呼吸していないし心臓の鼓動も感じなかった。全ては機械的な電気信号しか認知できなかった。

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