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084.恵理改造!(九)

 その痛みたるは機械子宮の中で暴れまわりたいという衝動にかられた。だがそれは関節が強力に押さえつけられている強い力によって阻止された。そして関節を結ぶように人工筋肉のネットワークが形成されて行った。それから数十分後、恵理の身体は人工筋肉に覆われていた。


 「研究員七号さん・・・気色わるいんですけど!」


 全身が縄かなんかにでも縛られたかのような感覚に苦しんだ恵理が訴えた。


 「気色悪い? なにが?」


 研究員七号は、気が付かないふりをしているような素っ気ない返事をした。


 「あたいの身体です! まるで人体模型みたいですよ!」


 その時の彼女の姿は筋肉丸見えのように見えた。ちなみに人工筋肉の色は紫色をしていて、余計気色悪く感じていた。それにしても自分の胸ってこんなに大きかったのだろうかと恵理は不思議に思っていた。


 「そうよねえ、外骨格の下はそうかもね。私がロボ娘にされた時は、数日かけて人工筋肉を試行錯誤しながら形成したから、結構気持ち悪かったわ! だって、徐々に女性らしいとこなんてなくなったんだから!」


 女性らしいとこがなくなった? たしかにそうかもしれなかった。もし、胸の膨らみがなければ只の無性的というか中間的な性を感じる姿になっていたのかもしれない。その時だった。恵理の口にあったチューブが外され、胸の膨らみに戦端が接続された。


 「これって?」


 「今ね、あなたの液体呼吸が外部から内部のものに切り替わったのよ。あなたは今から背中から吸気した酸素を乳房で取り込んでいくわけなの。自立したわけよ」


 恵理の胸の大きな膨らみは生身への酸素供給システムであった。

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