083.恵理改造!(八)
動画に映る恵理の身体はみるみるうちに黒いモノに覆われていった。そして真っ黒い光沢のあるゴムにでもコーティングされたかな姿になった。そうこうしていると体形が女らしいメリハリのあるものへと変化いていた。
「あたいの身体をどうするんですのよ?」
そういうと視線の文字列は、それにこたえようとするかのように提示しようとしていたけど、かえって混乱するだけだった。それを感じ取ったのか研究員七号は恵理の意識に語りかけてきた。
「あなたの身体はねロボット娘になるため皮下脂肪が減ったのよ。外骨格に覆われてしまったら今の人間の皮膚による保温作用は邪魔なだけだからよ。それに外骨格分の厚みがあるから、スリムにならなければ身体が必要以上に大きく見えるようになるからよ」
そうしているうちに恵理の変化は完了してしまった。もう恵理という人間の存在は消されていた。いま動画に映っているのは機械子宮の中で誕生したロボット娘の内蔵組織だった。でも、それだけでは動くことができなかった。だから次のステージが開始された。全身への人工筋肉組織のネットワーク構築だった。
さっきと同じように無数のロボットワームが伸びてきて、まず関節にリングのようなものを装着し始めた。それは手足の指の関節にもはめられ、はめられた瞬間に関節に梁でもさされたような痛みが走った!




