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007.プレイ! 鋼夜叉(3)

 恵理はこういったゲームはあまりしない方だった。ゲームをするためにモニターの前で何時間もいるのを苦痛と思うタイプだからだ。なのに、この鋼夜叉は全身を使うのでゲームの偏見がなくなりそうだった。


 仮想空間で恵理は完全に戦闘ガイノイドになりきっていた。自分を包み込むゲームの体感装置が本当にガイノイドの外骨格に覆われているような気にさせたのだ。そんなふうに覆われると圧迫感があるけど、それは軽い疲労感がここちよいかのように気持ちいいモノになっていた。


 目の前のバイザーに自分がいまどんな状態にあるのかが小さく映っていた。それにはメタリックボディのガイノイドが戦っている姿だった。彼女は仮想現実の中でヒロインになっていた。


 「ステージクリアまで、あと一分を切りました。次はラスボスです」


 鋼夜叉のナビが最終関門を提示した。それは巨大な機械獣であった。それを攻略するための選択肢は後ろからよじ登って背中にある吸気口へ左手に内蔵された粒子砲を打ち込むべしという指示が目の前に映し出されていた。この時理恵は一種の興奮状態だった。こいつを倒せば次のステージにいけるんだと。しかし、そのラスボス攻略は容易ではなかった。


 ラスボスの攻撃を受ける度に恵理の身体を鋼夜叉のシステムが激しく叩きつけるように動かしていた。恵理の身体を弄んでいるようだった。

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