066.研究員七号
全身の毛が無くなり、マネキンのような姿にされてしまった恵理はまるで幼稚園児のように泣いていた。もうどうしようもないと諦めないといけない状況だった。こんな姿じゃどこにも行けないし。それは分かっていても泣かずにはいられなかった。
「な、なんでなのよ、やめてよ、ここから出してよ! 元に戻してよ! 頼むから・・・」
そう泣け叫んでいたら研究員七号からのメッセージが頭の中に送られてきた。
「恵理さん、運命は受け入れなさい。私もあなたと同じように改造される時は泣き叫んだわ。でも良い気持ちいいわよ、この身体になって、はやくあなたも機械と融合しなさい!」
研究員七号はそういうと、イメージ映像が頭の中に浮かんできた。それは一体のロボットで、とても優雅な体型をした女性型で白く眩しかった。それは研究員七号の現在の姿ということのようだった。
「これが今の私よ! こう見えても改造される前は学生時代は競泳の選手だったのよ。ラボに出向するした際に機ぐるみ姿にされたけど、気持ちいいのよ! もう半年もこの姿なのよ!」
「は、半年?」
恵理は人間が半年もロボット姿になっていることに呆れた。でも私をどうしたという方が問題だった。その動画では研究員七号が私を着せ替え人形のように服を全部脱がしていた! いくら女性型とはいえロボット(内臓は女みたい)になされるがままだったのが許せなかった。こんな姿にされたら気持ちいいなんて絶対気がおかしくなっているはずだと、そう考えていた。




