061.説明のつもり?
恵理はいらだっていた。どうも考えていることは筒抜けのようだ。インターフェイスというものがよくわからなかったから。だから頭の中で強くメッセージとして考えた。
「それよりも、綾先生! いったいこれからあたいをどうするんですか! 素材だなんて鍋に入れる肉か野菜じゃないんですから! 説明してください!」
そういったところで、綾先生は恵理の足の方を擦り始めた。動かせなくても足の感覚ははっきりとしていた。
「あなた、鍋に魚は入れないの? 冗談はさておりて、さっきの工作員のような外骨格をあなたに纏ってもらう訳なのよ。その外骨格を身につければメタリックな外観をしているロボットにしか見えなくなるのよ。そうするためには、あなたの綺麗な足も機械で覆ってもらうわよ」
「はあ? それって意味が分からない!」
そうインターフェイス越しで伝えたら、どこからもなく外骨格についての情報がもたらされた。
”汎用女性型外骨格”
宇宙長期滞在型宇宙服と装甲戦闘服を有機的素材によって融合した外骨格。稼働は人工筋肉および大容量蓄電池によって行う。被着用者は人工皮下組織スーツを着用し人造強化筋肉に覆われ、さらに防御のために外骨格で覆われている。また外部制御コンピュータとはインターフェイスを通して行われる。
その説明を聞いてもなお訳が分からなかった。これって説明のつもりなの?




