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052、連れていかれる恵理

 トレーナーはどこかへと移動し始めていた。ただ窓がないのでどこに向っているかは分からなかったので、恵理の不安は増幅していた、目の前の男をにらみつけて、次は唾を飛ばそうとしたが、いきなり恵理は猿轡をされてしまった。


 「お嬢さんがやろうとしている事はお見通しだから、しかたないからそうしてもらうな。取りあえず自己紹介しよう。

 私は幕芝重工業サイバネチック部門シニアマネージャーの白幡慎二朗だ。この町に住む人間を機械化する社会実験の責任者だ。本当の肩書は他にもあるが、ここでは関係ないからいわないぞ」


 そういうと、白幡は猿轡された恵理の顎に指をかけた。恵理は穢れた指に触られているように感じ気持ち悪かった。思っている事を罵声にして浴びせかけたかったが、出来なくて地団駄踏む思いだった。


 「君って結構かわいいじゃないか。こんな田舎の街にもいるんだな。まあ、新型の素体にするからこの顔も拝めるのも後もう少ししかねえか仕方ねえな。

 君はこれからラボに行ってもらってから、下処理してから纏ってもらうからな。この白い肌も何もかも覆われてしまうのは惜しいが、それはそれで悪くないさ。なぜなら生まれ変わるからな、生きた娘が封入されたガイノイドにな!」


 白幡の手は恵理の首筋から肩、そして足へと伸びていったが、それは冷たいものを全身へと広がっていくのを促進していた。

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