051.捕まってしまった恵理
恵理が押し込められたトレーナの中は変な器具があって、その器具に両手両足が拘束されて、恵理は反射的にジタバタ暴れてた。
「何するんだよ、人をなんだと思っているんだよ、お前ら機械人形は!」
暴れながら恵理は自分の着ているモノをよく見ると変な事になっていることに気付いた。ブラウスの襟のボタンは外れ、胸元が露わになっているし、スカートもずれていた。そしてさっきまで自転車を必死にこいでいたので汗まみれになっていた。
「いけないね、自転車を盗むなんて。本当なら謝りに行ってもらうところだけど、うちの者が持って行っておくからな。そのかわり、君は被験者になってもらうな」
目の前の紳士、いえ女子高生を拉致するぐらいだからまともではなさそうだ。いったい何なんだこいつは、そう思い思いきり恵理はにらみつけた。
「なんだよ、いきなり拉致しやがって! うちのママもそうやってロボットにしたんか! それよりも制服を弁償しろ! それに誰なんだ!」
恵理は怒気を込めて怒鳴ったが、それは彼女でも経験した事のないものであった。
「おやおやお嬢さんたら怒鳴るんですか? まあこれぐらい威勢が良ければ改造した後が楽しみだな。そうだな制服は新品を用意してやるさ。ただし、ロボット娘にしたあとの身体にあったものだけどな!」
そういうと、男は恵理の顔に近づいて来た。とびかかってやりたかったが、恵理はどうにもできなかった。




