表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/173

003.鋼夜叉(2)

 この時恵理はほぼマシーンに取り込まれているかのような姿だった。ここにあるのは試作機なので実際に置かれる時には変わっていると思うけど隔てる板がなく丸見えなのでよくわかった。頭はヘッドギアに覆われ、手足は肘や膝から先はカバーに覆われ、腰はスカートが見えなくなるようメタリックなボディに覆われていた。唯一恵理だとわかるのは制服のブラウスだけだった。


 そんな理恵を見守るギャラリーは数人であったが、一部の者が気になったものがガイノイドであった。そのガイノイドは鋼夜叉のプロモーション画像の中に出てくるプレイヤーとそっくりで、いま恵理が仮想現実の中の姿とはカラー違いの同型機のようだった。


 「ねえ、あんたブリキおもちゃみたいだけど最新型かよ!」


 そう言ったのはクラスでも口の悪い女子の里中美咲だ。男のように大柄な女で諸積が番長ならこっちはスケ番といった感じだった。まあ、クラスでも浮いている方なので相手にあまりされていないのを認識しているようであったけど。


 「私はXB002改です。表面は耐傷自己修復機能樹脂とハイパー炭素繊維装甲の多重装甲に人工筋肉駆動の最新型です。動力源は機密です。ブリキではありません」


 「ブリキでないというんかよ、あんたは? ロボットのくせに!」


 美咲は少し機嫌悪そうに言った。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ