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021.機ぐるみ装着
人間としての存在を否定され内臓に調整されたゼンタイ姿の男女は棺桶のような装置に入った。入る前に扉が開いたとき、ロボットのパーツみたいなものがセッティングされていた。それは所謂機ぐるみであった。
いままでの機ぐるみといえば、ただの衣装だった。つまり装飾だけであり着用者にとって重量物でしかなかった。しかし、その中に入っているものは、体温調節機能とパワーアシスト機能がついているので、ロボットとしての機能をドレスのように纏えるものだという。簡単に言えばロボットの中に生身の人間がプラグインするみたいなものだ。人間とロボットが融合し別個の生命体に生まれ変われるという訳だ。
「うーん、なんかこうなったら人間もモノ扱いなのね、嫌な感じがする」
生徒の誰かがいった。たしかに部品同士を組み立てているように見えた。そして棺桶のようなもの、正式名称は分からないけど、自動的に機ぐるみを装着する装置だという。その中でさっきまでのゼンタイの男女はロボットになってしまった。
「このようにして生身の人間が機械化人類の姿になりました。ちなみに一度装着したら最低一週間は脱ぐことは出来ません。
それとご案内ですが、ご希望の生徒さんがおられましたら、このような体験をしていただくことが出来ます。料金は無料です」




