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162,改造されることに憧れて

　仁美は洗脳を受けたわけでもないのに、機械子宮に来ていた、自分の意志で。それにしても説明を充分してもらったのと美咲が聞いたところ全て承知のうえのようだった。

　「改造されるのって素敵じゃないの？　どうせ、みんなも改造されるようだからね、早めに受けた方がなんか徳があるかもね」

　そんなふうに仁美はニコニコしていた。そしてこういって美咲のボディに触ってきた。

　「素敵なボディじゃないのよ！　こんな風になれるなんて素晴らしいわ」

　美咲は呆れるほかなかったが、すでに仲間になっている気でいるようだ。そして、いわれるがまま自分で着ていたものを脱いだ。人間としての服を。そして機械子宮の中に機械娘の素体として自ら入った。こんな風に自分で入るのもめずらしいかもしれなかった。

　「じゃあ、はやく改造してね。憧れのね」

　仁美の声はどこかに遠足にでも行くような弾んだもののようであった。