133.街角のロボットたち
翔太が目にしたのはロボットだった、しかしそれは・・・幕芝重工業によってパワードスーツ”ネオニムロッド”を着せらロボットにされた住民たちだった!
その三体のロボット達は仲良さそうに歩いていたが、その歩き方は記憶にあるものだった。翔太の記憶が正しければそれらは、いつも朝夕に散布していた高齢者ではないだろうか? そう思いインターフェイスでメッセージを送ろうとしたが、システムからメッセージ拒絶と通知されてしまった。そのかわり、こんな指示書が伝達された。
”鈴木翔太君、彼らは一週間前に機械化子宮によって改造された高齢者たちだ。君とは電脳上で接触するように規定されていないので、コミュニケーションを取るのなら人間としてやうこと!”
なんだよ、偉そうに! と思ったが、翔太もインターフェイスを埋め込む際に一部電脳化されていたので、歯向かう事は出来なかった。だから指示通りにすることにした。
「こんにちわ。お暑いですね!」
挨拶して翔太は後悔した。ロボットがそんな風に感じるわけないと! 恵理の話では外骨格の内部は快適な温度に設定されているので、一日中ぬるま湯で浸かっているみたいだということだった。それにロボットがそう答えるとも思えなかった。しかしである、真ん中のグレーのロボットがこう返事した。
「暑いわね! でも、このスーツのおかげで快適だし身体が若くなったような気がしますわよ」
その仕草は、どことなく見覚えがあった。




