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011.ガイノイドに憧れる恵理(2)

 恵理を幼い頃から見てきたので、幼馴染にしか思って来なかった。当然、女として見たことなかった。なぜなら女らしさもない恵理はまだ中学生ぐらいにしか見えなかった。髪は肩までのばしているので辛うじて女だと分かる程度で、私服の時などは中学生の坊主に見えていた。対する僕はただデカいだけと揶揄されていたけど。


 そんな彼女が発した言葉とは「いっそうのこと、キャラメルママにいる白いガイノイドになりたい!」だった! なんだ、そりゃ?


 「それって梅ちゃんの代わりにいるあのガイノイドみたいな?」


 「そうよ! 完全に一緒になるのよ、現実世界でも!」


 「それって・・・ロボットみたいに改造されるって意味だよな金城さん」


 「決まっているじゃないのよ! 本格的にするにはね!」


 「でも、方法があるのかよ?」


 「それは・・・知らないわ。でも、ネット動画のコスプレ特集みたいなもので見た記憶があるわね。でも、それって何だったんだろうね?」


 「そんなのあるのかよ?」


 「あるわよ、きっと! 絶対に!」


 その時、恵理の頭の中には仮想現実の中と同じ姿になりたいという願望が生じていたようだ。でも、それっていったい、何の意味があるのか自分の方が分からなくなってしまった。でも、本当にあったとは思っていなかった、その時の二人には。


 

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