109.登校途中の坂道で
翔太は理恵と同じように頭にインターフェイスを埋め込まれて、発言がコントロールされる代わりに理恵とテレパシーのように心を通じる事ができるようになった。翔太は人間の姿のままだったが、理恵はロボット娘に姿を変えられていた。だから登校している時は言葉を発しないでも会話が成立していた。
「そうなんだあ・・・綾先生とクレアによってロボット娘に変えられたんだ。ところで、いつ人間に戻れるんだ、理恵?」
朝から夏の厳しい光と熱が籠った坂道を歩いていた。そんな天候でも恵理は快適だという。その分外骨格の生体維持装置はフル稼働であるようだ。
「そうねえ・・・いつなんだろうね? 今の身体気に入っているからいつでもいいけどね翔太」
彼女は人間に戻れないかもしれない、という不安を封印されているのかもしれないと翔太は感じたが、話を続ける事にした。
「今日は、水泳の授業があるけど理恵は見学なのか?」
そう思ったのは、ロボットが泳ぐなんて想像できなかったからだ、だって重そうだし身体が・・・
「それはね、綾先生から指令があると思うけど、参加するのよ! まあ、着替えの時はモニタニング機能をカットするからね、恥ずかしいから!」
それを聞いて、覗きなんかしないよ! といいたかったけど、理恵が見ているモノを翔太も見るのが出来るようになっていたからしかたなかった。




