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103.本部へ(八)

 二人の前に綾先生と戦闘ロボが並んで座っていた。綾先生が口を開いて説明し始めた。


 「こちらはメアリーです、まあこの方は・・・人間です。金城さんと同じように改造されていますが、肉体強化型でして、この研究所の責任者です。ヴォイス機能はオフになっていますので、私が説明します」


 そういうと綾先生はタブレット端末を見せ始めた。そこには難しい言葉が羅列された書類が映されていた。


 「鈴木君ですが、金城さんがが学園生活を送る際に、どのような心理的影響を受けるのかをモニターします。ですので協力してもらいますわ」


 その話を聞いていたら腕に突如、激痛が走った! それはメアリーの背中の端子が注射したようだった、なんかの薬剤を! 僕の意識は遠のいていった。そのあと、何分経過したのか分からないが、意識を取り戻した翔太は口の中の異常を感じていた。もしかして自分も? と思い首から下を見た。でも僕は学校の制服姿のままだった。理恵と同じような姿になっていなかった。一瞬安心したけど頭の中にメッセージを感じた。


 「鈴木翔太君、私はメアリー。あなたも仲間になってもらうために改造してもらったわ」


 その声は、さっきの女性型戦闘ロボからのもののようだった。でも、なんでテレパシーみたいなことが出来るようになったようだ。


 「め、メアリーさん? そっちの姿は見えないですけど、どこから話をしているのですか? それに頭の中で聞こえているような感覚がありますが、僕っておかしくなったのですか?」


 周囲を見回すと、理恵以外の姿は見えなかった。いったいどういうことなんだ、これは? と戸惑っていた。

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