2人で1つ
最終話です。
山奥にひっそりと小さな小屋が1つ。
「そして悪い魔王は血だらけの王子様の最後の力でやっつけられましたとさ……おしまい」
「ママ?血だらけの王子様はどうなったの?助かったの?」
「ええ、あの時は本当にギリギリだったけど、棺の中にあった不思議な結晶のおかげで助かったのよ」
「あの時?」
「ふふ、そろそろパパが帰ってくるわよ。ご飯の準備をしましょうか」
「はーい!」
「ただいまー」
「パパ!」
「おっと! はは、元気だな」
「あなた、お帰りなさい」
「ああ、ただいま。シャルロットから野菜を貰ったぞ」
「このゴミムシ!」
「え?」
「ふふ、シャルお姉ちゃんのまね!」
「こ、こら!シャルロットはそんな事言わないぞ!」
「この間家に来たとき言ってたもーん!」
「パパったらママというものがありながらシャルお姉ちゃんにデレデレしちゃてさ!」
「こ、こら~……」
「あなた?」
「ち、違うんだ……話せば分かる!」
「シャルお姉ちゃんの大きいオッパイが好きなんだよねー?」
「た、頼むからそれ以上話さないでくれ!!」
「この浮気ヤロウ!!」
「ギャーーー!!頼むから盾で髪の毛を引き千切るのは止めてくれーー!!」
――End――
ここまで読んで頂きましてありがとう御座いました。
この話はこれでおしまいとなります。
この話の本来のプロットは、
逃亡→幻魔結晶を七つ集める→アトムの復活→もう1人の黒いリース(アトム)→2人でアトムを倒す
の予定でしたが、幻魔結晶3つ目辺りから思うように筆が進まず仕事も忙しくなり、駆け足で終わる形となってしまいました。
ラストバトルが上の『もう1人の黒いリース』の部分になります。
改めてプロットの大切さを感じた作品となりました。
そもそもの失敗は、ホークの覚醒が遅すぎた事ですね。唯のトドメをさすだけのキャラになってましたし、戦闘に関してはリースが目立ちすぎました。リース単独での戦闘描写は書きやすいのですが、ホークが絡むと途端にやりにくくなってしまいました……。ホークよスマン!
感想も沢山頂きましたが、この様な形で終わられてしまう事に関しては申し訳なく思います。
私的にはリースの盾の力のアイディアは、とても気に入っています。
また、何処かで使えるといいな。




