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side~カナハルム~ 人助け

前のやつを序章にして、こっからを第一章にします!

楽しんでね!

 カナハルムが街をを出てから少し経ったころ、ある一行は盗賊に襲われていた。


「情報通りでっせお頭!」

「早く身ぐるみ剥いじゃいましょうよ!」

「早く、血が見たいぜ!」

「そう、焦るなお前ら。まずは、護衛のやつらを倒してから、遊ぼうとしようか」


 私は今、何が起こってるのかあまり理解ができていなかった。いや、理解しているが理解したくないと思っている。

 いつも通り、隣街まで仕事で来ていた。何事もなく帰れると思っていたら、護衛の一人の裏切りだった。盗賊に私たちの移動時間、移動する道の情報を流していたのだ。


「みんな! このかたを必ず生き延びらせるぞ! 自分の命に代えても!」

「だ、ダメです! 皆さんは死んではいけません! 必ず生き延びてください!」


 私は必死に語りかける。


「我々の身を案じてもらいありがとうございます。しかし、貴女の護衛が我々の任務。命を落とす覚悟はありますとも」

「かっこいいね〜。護衛のにいちゃん。でもな、人生そんなに簡単にはいかないんだよ! 行くぞお前ら!」


 盗賊のお頭が部下に敵に攻撃する号令をかける。部下どもは、何にも考えずに突っ込んでいるように見えるが、時間差などを利用して護衛の人たちに向かっている。


「必ず、この方は守るぞ! 迎え打て!」

「「「おーーー!!!」」」


 だが、護衛の人たちの意志は、簡単に砕けた。裏切った護衛がいるのはわかっていたが、見つかってはいなかった。そして、今誰が裏切ったかがわかった。


「残念だったね、リーダー」

「っ!? お前か!?」


 裏切ったのは、みんなと絶妙な距離を保って接してきた男だった。


「あーはっは! 楽しい友情ごっこもここまでですよ、リーダー。ここで、死んでください」

「よくも!! お前だけは許さん!」


 リーダーが裏切り者と対峙して、ほかの護衛の人たちは、盗賊たちと対峙していた。


 護衛が裏切る少し前、カナハルムはたまたま探知スキルの練習を兼ねて、全方向を探知していた。


「ん? この反応って人かな? ちょっと見に行くか」


 探知スキルは、人か魔物かを判断できるが、敵意を持ってるかまではわからないのだ。だから、盗賊に襲われているなんて気づいていなかった。そのため、ゆっくりと移動していた。


 時は少しだけ先に行き、護衛の残りがリーダーだけになってしまった。


「もう、やめようぜ。護衛のリーダーさん」

「うるさい! まだ負けてない!」

「諦めようぜ、なぁ」


 護衛のリーダーは、五体満足で女性を守っていた。


「諦めるわけないだろ!」

「もういいや、死ね」


 裏切り者の護衛がリーダーの首を切るために剣を上にあげ振り下ろす。


「きゃーーー!!!」


 女性が目を背け、叫び声をあげる。

 すると、とこからか声が聞こえた。魔術を詠唱短縮で発動した声が。


「聖なる光よ、敵を貫け「ホーリーランス」!」

「ぐああああぁぁぁ!」


 そのホーリーランスは剣をぶら下げる手首に刺さり、痛みで力が抜け剣を落とした。


「大丈夫ですか!?」

「あ、貴方は?」

「今は、そんなこといいでしょう。あいつらを退かないと」


 魔術を詠唱短縮で発動したのは、カナハルムだ。


「助太刀感謝する。では、共闘と行こうか!」

「はい!」

「そ、その前に、リーダーさん。回復を。我が癒しなる力よ彼を癒したまえ。「ヒール」」


 女性が回復魔術を唱えると、護衛のリーダーの傷が綺麗になくなった。


「た、助かりました」

「くそっ! 誰だよお前!」

「今は、そんな事いいだろう? お前が盗賊ってことが今は大事だろ」

「お前ら、増えたのはたったの一人だ、行くぞお前ら!」


 盗賊のお頭が部下たちに指令を出すと、火、水の魔術の詠唱を始めた。


「あいつらは馬鹿だな」

「同意見だ」


 反属性の魔術を使うと、属性同士が反応して、魔術が反応しない。誰でも知っている常識だ。


「な、なんで発動しない!?」

「あいつら、何かしやがったな!!」

「残念だったな。これで終わりだ!」


 カナハルムが、ルークから貰った剣を取り出して、構える。


「うわぁー。それ名刀じゃないか」

「大事な師匠から貰ったんだ」


 そして、一閃。


 コバルトを倒している間に経験値がたまり、剣の筋が上がっていた。


「な、何をした!?」

「次はお前だ」


 最後の一人、盗賊のお頭と対峙した。


「来世で、悔い改めろ」

「ちくしょうがぁぁぁあ!」


 こうして、盗賊の討伐を完了した。


「助かりました。私は、護衛のリーダー、カミダル・ミニツール。ダルと呼んでくれ」

「よろしく、ダル。それで、そこの君は?」

「えっと、先に、助けてくれてありがとうございました。私は、ユリーカ・ケンブルームです。よろしくお願いします」

「僕はカナハルム。カルって呼んでください。よろしく、ユリーカさん」


 こうして、ある一行をカナハルムは助けることに成功した。

ここからやっと面白くなるはず


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