魔王は火炎に聞く
俺たちは鍛冶都市ガテツへのみちを歩む。
「そういえばプロミネさん。」
「なんだい?」
クラルテがプロミネに問いかけている。
俺はそれを、二人のうしろをついて行きながら、聞く。
「プロミネさんって属性は火炎ですよね?」
「ああ、そうだよ。」
「火を出すのと何ができるんですか?」
「うーん、そうだねえ...火を出すほかに、ものを発光させたり、爆破させたり、ある程度の熱は操れるよ。」
「ふむふむ、使い道が多そうですね。特に家事で使えそうです!」
「家事かい?私も一応、一通りの家事はできるよ?」
「そうなんですね!どこかでお婿さんを捕まえて、家事で心を落とすんですね!」
「ば、バカをいうんじゃないよ!あ、あたしにはまだ....ごにょごにょ。」
プロミネはクラルテにもあのような態度をしている。
俺は別に嫌われているわけではないのかもしれない。
それにしてもまた属性か。
やはり俺も知りたい。
クラルテに、属性を見る魔眼がある、と聞いたことがあるため。
どこかで見てもらいたい。
そういえば俺の眼も魔眼らしい。
知りたいことだらけだ。
世の中は狭いようで広く、広いようで狭い。
本に書いてあることの意味が、ようやっとわかった気がする。
まだ道は続く。




