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魔王はついて行く
まだまだストックはありますよー!!!
俺たちは今からデインジャを出る。
クラルテとプロミネが俺の前で話しながら進んで行く。
「いやあ、あたしは二回目だったけど、デインジャはどうだったかい?」
「楽しかったです!ちょっとトラウマな場所ですけど、あのダンジョンが一番でしたね。」
「私もついていけばよかったかねえ。楽しそうだ。」
「ふふん、時は早く過ぎるものですよ。タイミングは大切ですからね。」
「ああ、全く。そうだねえ。」
どうやらデインジャのことについて話しているようだ。
デインジャには勇者も魔王もいた。
この世界でたった一回都市を移動するだけでそんなものに会う。
世界は広いようで狭い。
俺はクラルテを守ることを目標にした。
どんなことがあってもこの暖かくて小さい存在を守ろう。
何があっても。
何が俺にそんなことを思わせるのか、全くわからない。
とりあえず今は前の二人について行くだけだ。
俺たちはデインジャを出たばかりだ。




