魔王はクラルテの魔法を見る
今日はこれまでです。
街を出たあと、クラルテが話しかけてきた。
「魔王様。次は港町に行きます。町の名前はウンアです。今いる場所は実は小さな島なんですけど、ウンアで船に乗って大陸を渡ろうと思います。」
「そうか。」
「私もウンアには行ったことがないんですけど、この道をまっすぐ行けば、数日でウンアに着くそうですよ!」
「ああ。」
俺たちは作られた道を歩きながら会話をする。
「あっ!そういえば私も魔法が使えるんですよ!」
「そうなのか?」
少し気になる。
「はいっ!私の魔法は「ものを創る」魔法です。ただなんでも創れるってわけではなくて、私がよく知っているものに限るんですけどね。」
「そうか。」
「私のお母さんはなんでも創れたんです。例えば、「鉄の玉をレバーを引くだけで簡単に出せる筒」とか「何でも食べる魔法のスライム」、「自動で半歩後ろをついてくる箱」とかを創ってました。本当になんでもです。」
「そうか。」
「実用性はなかったんですけど、すごく楽しかったです!お母さんは私にも頑張ったら出来るって言ってくれたので、私、こっそり練習しているんです。」
「そうなのか。」
「はい!今から少しやってみますね!」
そう言うとクラルテは両手を前に出した。クラルテが目を閉じて集中すると、じわじわとナイフができてきた。
「ふう...私、今では自分とはあまり関係なくても、使ったことのあるものなら、作れるようになったんですよ!」
「そうか。」
「はいっ!」
クラルテはそう言うとナイフをカバンにしまった。
「もう暗いですね!今日はもう寝る準備をしましょう!」
クラルテは続けてそう言った。
あたりはほんのりと暗くなり、鳥の声も聞こえなくなった。
クラルテが持っている携帯用の寝具に入り、俺たちは寝た。
皆さん健康に気をつけてくださいね。
感想などを書いてくれたら喜びます、私がw
これからもよろしくお願いします( ˇωˇ )