表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/122

魔王は木を生やす

俺はクラルテと離れ離れになり、魔王教の教会の地下に連れていかれた。


そして今、高台の豪華な椅子の上に座らせられている。

この部屋は地下なのに空気が澄んでいる。


「おお!魔王様。」


「「「「おお!魔王様!」」」」


「我々にご加護と力を!」


「「「「我々にご加護と力を!」」」」


こんなことが体感で3時間ほど続いている。


「おい。」

「はっ!なんでしょうか!魔王様!」

「お前たちは魔王がこの国に来る度にこれするのか?」

「はい!私たちは魔王様を崇拝しておりますゆえ!」


魔王は怒らないのだろうか?


「魔王は怒らないのか?」

「はい!三回に二回は死人が出ます。」


やっぱり怒るんだ。


俺はこれに飽きてきた。


なぜだろう。

少しイラつきを覚えた。

そういえばこの前の本で、「木を生やすと空気が澄む」と書いてあった。

今も澄んでいる空気をもっと綺麗にできるのでは?

考えは即実行だ。


俺は角と翼を生やす。


「おお!魔王様に角と翼が!」

「「「「おおー!」」」」


そして、地面に向かって「木を生やす」と思いながら、体の奥の力を放つ。


ぴきっ!バキバキ!バキバキ!


教会の天井を突き抜け、巨大で立派な木が生えてきた。こころなしか空気が澄んだようだ。


やはり角と翼がある方が魔法が強くなる。


俺は慌てている魔王教の集団を無視して一階に向かい教会の門を開ける。

すると、そわそわした様子のクラルテがいた。


「ヴェセル様!心配したんですよ!本当にもう!急に木も生えるし!気が気じゃありませんでしたよ!」

「そうか!」


そうして俺たちは宗教国家リスマスの宿に泊まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブックマークや評価、感想など‬ 是非よろしくお願いします。‬

魔王は歩く。(改稿版)
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ