クラルテは慌てる
あれから数日経ちました。
ヴェセル様とプロミネさんとは別に散策して、パワーストーンというものを買ったりしました。
そしてまた数日後...
外が少し賑わっています。
賑わうというよりかは喧騒といった感じです。
一体どうしたのでしょうか?
私たちは宿の外に出て、周りの様子を伺います。
周りの様子を伺わなくてもヴェセル様たちには喧騒の理由がわかったようです。
全く、私の身長がもう少し高ければ!
そう思わずに入られません。
近くに行くと、そこには何かになぎ倒されたような家がたくさんあります。
直してあげたい。
でも、私の属性だと外装は創れても内装までは細かく創ることができません…
というよりも大きなものを作る時は時間がかかりすぎてしまいます...
私はついついヴェセル様に助けを求めるような視線を送ってしまいます。
ヴェセル様は少し困ったような顔をしましたが、なんとか魔法を使う気になってくれたようです。
ヴェセル様が魔法を行使します。
ニョキッズゴゴゴゴ
あわわ!
ヴェセル様に頼んだ私が馬鹿だったのかもしれません。
今私の目の前にあるのは、ピスカ山、私の家の裏にある大きな山でよく見かける大木が生えました!
ヴェセル様はまだ魔法を使いそうな勢いです!
止めないと!
私は必死にヴェセル様に伝えようとします。
もういいですよ、と。
しかしヴェセル様は集中しているのか、こちらを向きません。
そして、魔法を使いました。
ニョキズゴゴゴゴ
ニョキズゴゴゴ...
木が計10本になりました...
一応中に住めるように樹洞はあります。
ですが、普通の人はあんな家に住もうとは思わないです!
はあ...
これはガテツの長、固定の勇者様に謝りに行くしかありませんね...