魔王は手伝う
気まぐれ
あの日から一週間経ち、俺たちはウンアの港に向かった。
港に行くと、船が一隻あり、荷物を積んでいる最中だった。
「すみません、あの船がユウサに行く船ですか?」
「ああ、そうだよ。そっちの兄ちゃん、できれば手伝ってくれやしないかい?」
クラルテが荷物を積んでいる人に聞いた。
そして、荷物つみに誘われた。断る理由もない。
「ああ。手伝う。」
「ありがとよ。それじゃああっちの荷物を船の奥に積んでくれ。」
「ああ。」
俺は言われた荷物を持って船に入り、積む。
軽い。本当に中に入っているのだろうか。
揺らしてみたい衝動にかられるが、さっきの男性が「あまり揺らすなよ。」とも言っていたので、揺らさずに運ぶ。
「いやぁ、兄ちゃん力持ちだねぇ。おじちゃんたちはバテバテだよ。
それはともかく、ありがとよ。全部運び終わったぜ。お嬢ちゃんたちさっさと船に乗り込みな。」
「ああ。」
「わかりました!」
お礼を言われると何故か気分が良くなる。
俺たちは言われるままに船に乗った。
「うわぁ、広いですね。」
「そうだろうそうだろう。お嬢ちゃんたちはあそこの部屋を使いなよ。」
「はい!わかりました!」
船乗りに言われた部屋に入り、荷物を置く。
「部屋は宿屋ほどではないですけど、いい部屋ですね!」
「ああ。」
「ヴェセル様。本はここに積んでおきますね!」
「ああ。」
俺たちが部屋に入ってしばらくすると、
「出航だー!!」
という声とともに船が動く感じがした。
「いよいよ出発ですね!港町ユウサ、楽しみです!」
「ああ。」
そうして船は港町ユウサに向かった。




