魔王は指摘する
俺たちは結果を待つ。
「それで結果じゃが、そこのちっこいのはハルバードじゃ。」
「ちっこいは余計です!でもハルバードですか...ちょっと持って見てもいいですか?」
「ああ。そこに立て掛けてあるやつならいいぞ。」
「わかりました!」
クラルテがハルバードを持つ。
身長とは合っていないが、確かにいい感じになりそうだ。
特注してもいいのかもしれない。
「わわっ!これいいです!でも結構持ち手が長いので特注してもいいですか?」
「あい、わかったわい。材質は何がいい?」
「どんなのがあるんですか?」
「そうじゃな...鉄、鋼、魔銀、魔鉄、魔鋼...けっこうあるのう。」
クラルテは少し悩んでいるようだ。
俺はふと閃いた。
クラルテが「創造」すればいいと。
「クラルテ。」
「むむー...あっはい!ヴェセル様!どうしましたか?」
「クラルテが創る。」
「私が...ですか?...ああっ!そういうことですね。盲点でした!」
クラルテは俺にそう言い、その後でおじいさんドワーフに言った。
「すみません。私は自分でハルバードを作ろうと思います。」
「ほほ、それもよかろう。それで次は、火炎の子じゃな。」
「ああ、あたしの属性もわかるのかい。」
「ほほほ、それも職人技じゃ。」
おじいさんはそう言うとプロミネに言った。
「お主に合うものはない。」
「そうかい、実は薄々感づいてたよ。あたしは魔法専門だからね。」
「そうかね。では次の子じゃが...」
俺は聞き逃さないよう静かにおじいさんを見つめるのだった。




