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大江戸恋物語  作者: まかろん
11/12

居場所。

伊織は、これからの自分の居場所を見つけれます。

時は大江戸、太陽が西に傾く頃。


「新撰組に入る。絶対。」


伊織は意を決して、新撰組一同が集まってる部屋へと入る。


「なんで此処に女子がいるんだ?」


そんな声が耳に入る。

視線が痛い。

だが伊織は意を決して新撰組一同の前に座った。


「初めまして。早乙女伊織です。この新撰組に入れていただけますでしょうか?」


「!?」


伊織の唐突な願いにその場にいた者が目を丸くする。


「でも、新撰組は、女子は…」


あるところからボソリとそう聞こえた。


(やっぱり、そう言う人もいるんだよね…)


「……そうですよね……。」


伊織は俯いてそう言う。


(でも…!)


顔を上げて、前を向く。その行動にその場にいた者は目を奪われた。


「藤堂さん、あそこにある、古紙つかってもいいですか?」


藤堂の近くにあった古紙を指差した。


「あ…どうぞ…。」


藤堂はそう言って、たたまれていた古紙を伊織に渡した。


「ありがとうございます。」


何をするのか、皆がはらはらと見守る。


伊織は古紙の上に座る。


「この時代では、髪は…女の命…なんですね。」


伊織は昔、母から言われたことを思い出した。


『髪は女の命。江戸の女の子はみんな髪を大事にしてたのよ。』



まさか、そんな声が聞こえてる。


伊織は懐から藤堂にもらった刀を取り出して、左手で髪を持つ。


そして、ばさり。


パラパラと古紙の上に髪が落ちる。


「この様に女の命を捨てても、入れてはもらえませんか?」


キリッとした目で新撰組を見据える。

決意を秘めた眼差しを前にゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。


パチパチパチパチ


「素晴らしい!」


集団の中から1人声を張り上げて言った。

皆が声の方を見た。

そこには、局長、近藤勇がいた。


「いいだろう。早乙女伊織。あなたは新撰組の仲間だ。」


「…!ありがとうございます!」


頭を下げると、まわりからパチパチと拍手が起きた。


(ここが私の居場所。必ず役に立つようになる。)

次回は、伊織、新撰組に馴染めるのか!?

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