異世界の街
屋敷を、出て魔法陣に全員乗るとエリシア先輩が呪文を唱える
そうしてあの暗い世界になり10秒経つと光が出てきていつものように酔う
僕はまだこの空間酔いは慣れていないエリシア先輩が言うには、だんだんと慣れてくるらしい
そう考えると僕が慣れるのはいつなんだろうと思ってしまうくらいだ
だが1年の中で酔うのは僕だけでなんだか悲しい
でも今回の景色は凄かったこの気持ち悪さを少し払拭してくれるかのごとく
街は活気に満ち溢れていた
(凄い!!…これが街かこんなに活気に満ち溢れてる!!……でも文字が何て書いてあるか解らない)
外国語とはまた違う不思議な文字だったがそれでも絵とかも一緒に描いてあるため少しわかりやすかった
街には至る所に店がある鮮魚・精肉・野菜・服・その他大勢の店であふれかえっていた
これが街なんだあのさびれた村とは、大違いと思う僕である
「とりあえず4チームに分かれようかまず光木君は早海さんと松波さんと野間君達と行動
それで広野さんは栢埜さんとエリシアと行動宮葉君は椎葉君と僕かな
じゃあ残りは織笠君に付くってことでじゃっ終わったらいつもの場所ではいっ解散。」
(えっ…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!何か僕だけくじ運悪いんですけど…)
顔はばれないように普通にしていたが心の中では怖くて仕方なかった
塚原先輩は腹黒そうだしまあ優しそうでもあるけど問題は谷戸神先輩だ
あの先輩だけはどうも怖いなにせ番長みたいな顔立ちだし…
そう思っていると冬寺が近寄ってきて
「ご愁傷さまお前ほんと運悪いよなじゃ俺行くわがんばれよ実!!」
応援されても心は嬉しくないむしろこの後生きてい帰れるのか心配だった
なにせ腹黒そうな先輩と番長先輩…地獄である…
そうしていると肩をぽんぽんされ後ろを振り向くと塚原先輩が居て
「じゃ剣と防具選びに行こうか織笠君。」
「あっはい。」
急いで先輩達の所に行き買い物が始まった
そうして5分…
(きっ気まずい何話したらいいか分からないしうーんここは趣味でも聞いておくのがベストかな?)
僕は怖くてたまらなかったがこのままではらちがあかないと予測したので
とりあえず聞いてみることにした
「あのーお二人の趣味って何なんですか?」
まあこのまま脅えていてもしかたがないとりあえず話をして仲良くならなくては
部活をやっていけないそのための苦肉の策だった
まず話してくれたのが塚原先輩で
「うーん僕はゲームとかああ料理も好きだよ。」
(ゲームって何かしなさそうな人なのに意外だそれに料理とか凄いなー)
「ゲームってどんなゲームするんですかあと料理なんてすごいですね!!」
その年で料理ができるなんてさぞかしモテるだろう
でも腹黒そうな所があるし多分むりだろうなと思う僕である
「ゲーム?…うーん良くやるのはホラーとかそうそう銃撃系も好きだよ有名なのならバ○オとか
銃撃系とかはほら生生しいじゃんしかも全部倒すとすっきりするし
料理は、作ってて楽しいからねたとえばこっそりタバスコとか入れたりできるし
それを食べたやつの顔がまた面白いんだよ。」
…聞かない方が良かったみたいだこの人は完全に腹黒だった
笑顔の裏にはなんちゃらてやつだね
まあ聞かなくても腹黒腹黒そうだっからそれが確定しただけだけど…
「そうそう亮我なんか家で飼っているモモンガにメロメロなんだよ
帰るとただいまーいい子にしてまちたかなーんて赤ちゃん言葉を
使うんだよそれ見たときの僕の心の中は笑いでお腹まで痛くなったもん。」
(えっ?……今赤ちゃん言葉って言ったよね先輩は…耳まで真っ赤にしている…)
どうやら本当らしいあんなに怖そうな先輩が家ではペットに赤ちゃん言葉
それを想像した途端にプッと笑ってしまった
とっさに気付き笑った所を隠し普通に見守る
「おい塚原何でお前そんな事知ってるんだまさかこの前家の外から視線はお前か?!!」
耳を真っ赤にさせながら先輩は塚原先輩に怒りながら問う
そう言うと塚原先輩は「うんそうだよあの時は笑わせてもらったよありがとう」とあっさり返し
それを聞くと谷戸神先輩はブチっと何かの線が切れたらしく
「つーかーはーらーテメーゼッテー殺す!!ミンチになるまでズタボロにしてやる!!」
そう言って塚原先輩に襲いかかってきた
まあそんなところ見られたら怒るのも無理はないけど
でも谷戸神先輩が赤ちゃん言葉を使うなんて僕も見たらお腹痛くしながら笑ってしまいそうだ
「ちょっこれくらいで怒らないファンシーな部分見せたら後輩たちからも信頼えるよ!!」
「それがなんだ!!人ん家こっそり見やがって一番見られたくなかったやつをお前は!!」
あっそろそろ僕が介入しないとやばいみたいだと瞬時に悟った
このままだと塚原先輩が怪我をして恨まれそうだしとりあえず何とかしないと…と
「あの~そもそもケンカしていると遅くなっちゃうんじゃそれに趣味振ったの僕なんで
僕にも悪気はありますしその剣とか買いに行きまょう。」
(まだ少し怖いけどさっきほど怖くないやまぁあんな一面みたら誰でも少しは怖さなくなりそうだし)
早く買い物済ませないとこの後も何かありそうと予感しているため急がなくてはと思っていた
なぜか急に僕を見てツカツカ歩いてきて耳を真っ赤にして怒りながら
「織笠…お前他の1年生に言ったら二度と喋れないようにするからな…いいな。」
「はっはい!!」
やはり近づかれると迫力と威圧感が半端ない
さすが谷戸神先輩だと思ってしまった僕である
だがこれを皆に言うなと言う方が酷である
なにせいいネタすぎるしでも言ったら二度と喋れなくなりそうなので
ここは言わないでおくことにした
「…んじゃ早いとこ買い物済ませるかまず武器からだよなんじゃ穴場の所3件行くぞ。」
そう谷戸神先輩が言って歩きだした
そう言えばまだ谷戸神先輩の趣味を聞き出せていない
まあそれでも収穫があったため今回は良しとしよう
歩いて大体4分位だろう一軒目の武器屋さんに着いた
「よぉおっちゃんこいつにいい剣探してくれねーか?」
そう言うと店のオジサンがにこやかに対応してくれて
良さそうな剣を集めてきてくれた
「これなんかどうだい軽くていい剣だよ。」
そう言われ持ってみるが確かに軽い…が僕には軽すぎたらしく素振りをしてみると
剣がどっかに行きそうになる
ここまで軽いと戦っている最中にスポッとどっかに行きそうだった
「これはちょっと軽すぎるんでもう少し重いのないですかこれだとどっかに行っちゃいそうで。」
そう言うと店のオジサンが少し悩みだしまた新たな剣を渡してきてくれた
今度のは少し細工が施されていて剣の持つ部分の上に宝石を入れる穴みたいなものがあり良さそうな武器である
「これはどうだい少し値は張るけどこれならしっくりくるんじゃないかい?」
そう言われ持ってみるさっきよりだいぶ重くなっていた
素振りをしてみると少し重いなーと感じてとっさに素振りをやめる
これだと戦っている最中に耐久力が、すぐに尽きてしまいそうで良くないと判断して
他のを探してもらおうと思いオジサンに話す
「うーんこれだとちょっと重いかなもう少しだけ軽い剣ってないんですか?」
「いやこれがあの剣の次位に重い剣だよこれより軽いとなるとさっきの剣しかないな~。」
「分かりましたとりあえず他もみてくるんでなかったら買いに来ます。」
と谷戸神先輩が言って僕達は別の店に行く次の店でもいい武器はなく
最後の3件目に突入したこれでなければ1番最初のお店のあの少し重たい剣になってしまう
それだけは少し勘弁してほしい
「いらっしゃい何をお求めで剣ですか?…それとも槍?はたまた斧かな?」
いろいろ勧めてくる店のオジサンそうすると谷戸神先輩が「剣ですこいつに良さそうなの見繕ってください。」
僕に良さそうなやつを見繕ってほしいと言ってくれた
店のオジサンは「はいよ!!ちょっと待っててくれいいの持ってくっから。」と言って店の奥に向かって行く
そうして5・6分ほどして7本ちかくの剣を持ってきてくれたのだ
「まずこの一番軽い剣からどうだい?」
見た目は、何も飾り付けがないただの剣だった
素振りしてみると軽すぎたのかスポッと抜けてしまう
(あっこれじゃだめだね簡単に抜けてしまう)
「それはちょっと軽すぎたねん~……じゃあこの剣はどうだい?」
そう言われ剣を交換しまた素振りをしてみる
その時凄く素振りしやすかった軽すぎず重たすぎずこれがちょうどいいと素振りしながら感じて
谷戸神先輩もそれに気づいたらしく
「すみませんこの剣いくらですか?」
「ああそれは銀5枚だよでもかなりしっくりきているみたいだから少し安くして
銀4枚と銅8枚にまでならまけてあげるよ。」
銀がいくらの値打ちがあるのかは分からないが結構高いのだろう
たしか部長が言ってたなこの国のお金にはプラチナ・金・銀・銅・鉄があるらしい
一つ一つがいくらの値段なのかは知らないが真ん中の値段なんだろうな
「もう少しだけまけてもらえませんか今銀4枚と銅2枚しか持ってないんですよ
なんとかなりませんかねぇ。」
塚原先輩が話すと店のオジサンが悩みだし「う~ん。」と悩みだし10秒ほど後に
「仕方ないな~分かった銀4枚でいいよあんたら商売じょうずだねぇ。」
そう言って銀5枚から銀4枚に値下げしてくれた
1枚はやっぱり違うんだろうな
塚原先輩は銀4枚を、払ってくれた
「まいどあり!!またよってくれよ!!」
「じゃっそろそろ今度は防具を買いに行こうか。」
塚原先輩が言うと谷戸神先輩もうなずいて僕達は防具屋の方へ向かって行った
その途中この世界のお金の値段が知りたくて先輩達に聞く
「あのー聞きたかったんですがこの世界のお金の値段っていくら位なんですか?」
なにせこの世界のお金の値段がわからないと話にならないのである
これからいろんな依頼を受けるにあたって絶対必要だ
谷戸神先輩が「ああ言ってなかったな」と呟くと分かりやすく教えてくれた
「いいかまず鉄なこれはこの世界で一番安いお金だまあ50円程度だなそして銅は500円
銀が5千円で金が大体5万だそんでプラチナが50万ってところだな
討伐依頼は最低でも銀1枚ないと依頼ができない仕組みになってるんだまあ最低価格での話だが。」
なるほどてことはこの剣は大体2万円ぐらいする結構いいものなんだとしみじみ思う
でも最低依頼が5千円っていう事はそんなに高くないのかもしれない
(あれっ?ならこの前の依頼って5万も貰ってたのか?!)
「あのー甲竜退治って普通5万もするんですか?」
恐る恐る聞いてみる
どう考えても甲竜1対に1万円と言う値段になるあまりにも高そうで僕は驚きを隠せずにいた
何せゲームのカセットが、最低でも2つ買えてしまう値段だ
そう聞くと塚原先輩が答えてくれた
「まあ相場はそれくらいかな甲竜って甲羅固いし甲羅は傷つけちゃいけないし
じゃないと売り物にならないしねそれに意外と甲竜って顎がめちゃくちゃ強いんだよ
この前のは獰猛な種類じゃなかったけど獰猛なやつなら細い木なら簡単に壊せちゃうし
ねぇ亮我。」
「んっ?ああ獰猛やつならしてくるだろうなほとんどが危機感感じるとしてくるけど
まぁ獰猛なやつほどじゃねーしだけど甲羅は高く売れるぜでも傷が付くと安く買い叩かれるしなー
めんどくさいっちゃめんどくさいたしか安くても銀4枚位だったか傷ものだと銅8枚ぐらい
だったな確か。」
かなり安く買い叩かれている2万が4千円だ安すぎるでも甲羅って何に使うんだろう
でもあのヘンクトンさんはそれで甲羅だけ欲しがったんだなにせ2万だもんな
それなら金1枚払っても金1枚のおつりが出てくる嬉しいかぎりだ
「甲羅って何に使うんですか?」
疑問に思い先輩達に聞いてみるそうすると二人同時に「防具」と言われた
まあRPGにも甲羅の盾とかあるしそんな感じの物なんだろうと察した
「そうそうここの野菜の価格は一番安くて鉄5枚だよ肉は銅1枚と鉄1枚
主食は最低銅1枚と鉄4枚位で服は安くて銅5枚かな一応役立つために
言っとくから」
野菜は250円くらい少し地球と値段が違うみたいだそれにしても高い
こっちの人たちは当たり前なんだろうな
そう言う事はこっちだと仕事のお金も高いのだろうとすぐさま思った
そうして防具屋に向かう僕達であった