表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傲慢な英雄の書  作者: ヴェルク・メイカー
74/79

Part74 ダンジョン・四層目 アリの正体

今回は不意打ちを受けることなくアリのモンスターを発見したファシールとアメリは奇襲を仕掛けるべくアリのモンスターに近づいていく。


「前回襲ってきた奴らより一回りくらい小さいように見えるけど、取り合えず『下位(かい)鑑定(かんてい)』しておくか...『下位(かい)鑑定術(かんていじゅつ)』」


スレイブ・アント 基礎Lv7

暗視眼(あんしがん)Lv7

アント系モンスターの中で最弱であり、群れの中での扱いも酷い


スレイブ・アント 基礎Lv9

基礎攻撃力小上昇きそこうげきりょくじょうしょうLv9

アント系モンスターの中で最弱であり、群れの中での扱いも酷い


 ・

 ・

 ・


スレイブ・アント 基礎Lv8

基礎速度小上昇きそそくどりょくじょうしょうLv8

アント系モンスターの中で最弱であり、群れの中での扱いも酷い


「・・・数が多いな。──前にアメリが言ってたことが現実味を帯びてきたな」


ファシールは余りのモンスターの多さに、ため息交じりに言う。


「私も本気で言ってたわけじゃないんだけどね。何体くらいる?」


そう言いながら、アメリは苦笑いする。


呑気に会話しているように聞こえるが、決して二人が油断しているわけではない。


前回に奇襲を仕掛けられたこともあり、いつも以上に周囲に気を配っている。


「全部で40体くらいだな。2層のスライムと比べて数自体は少ないけど、スライムとは違って『光系統範囲回復系魔術(エリアヒール)』で一掃できないから、こっちの方がきつそうだな」


そう言いながら、ファシールは冷静に敵の戦力を分析する。


「よし、作戦はこうだ。俺の『炎系統竜巻系魔術(ファイアーハリケーン)』で先制攻撃して、残ったスレイブ・アントを槍と細剣で倒す。これでいいよな」


ファシールはスレイブ・アントを掃討する作戦をアメリに伝える。


「えぇ、この後の事を考えると、魔力の消費を抑えておきたいし、それで問題ないわ。訓練の成果を見せてやるんだから!」


アメリはアリの模型で苦手を克服した成果を見せつけると言う。


「はいはい、じゃあ放つぞ。『炎系統竜巻系魔術(ファイアーハリケーン)』」


アメリを適当にあしらいつつ、ファシールは『炎系統竜巻系魔術(ファイアーハリケーン)』をスレイブ・アントの集団の中心に放つ。


「ギシャーー!!」と、スレイブ・アントの悲鳴が聞こえる。


しかし、ファシールの『炎系統竜巻系魔術(ファイアーハリケーン)』によって一瞬で灰になったのか、今では悲鳴ではなくスレイブ・アントが顎をカチカチと鳴らして威嚇する音が響く。


「よし、行くぞアメリ」

「えぇ」


炎系統竜巻系魔術(ファイアーハリケーン)』の範囲から逃れていたスレイブ・アントは徒党を組んで二人に襲い掛かる。


しかし、


「『(よこ)()ぎ』」

「『(まわ)()り』」



ファシールとアメリはスレイブ・アントの攻撃を受けることなく、スキルを使って向かってくるものから切り伏せていく。


斬って、突いて、スレイブ・アントを倒していく。


すでに、その数は50を超えていた。


「『二連閃(にれんせん)』──もう!本当に多いわね!倒しても倒してもキリがないわ!」


アメリがスレイブ・アントの数に文句を言っているのを聞いたファシールは周囲の倒れているスレイブ・アントの数をざっと見る


「おかしい、スレイブ・アントの数が最初に見た時よりも増えてる──『突進突(とっしんとつ)』」


ファシールはスレイブ・アントの数が異常であることに気付いたのだろう。


ファシールがそう呟いたと思ったら、『突進突(とっしんとつ)』の加速を利用してアメリの下へ移動する。


「アメリ、撤退するぞ。スレイブ・アントの総数が最初の倍以上になってる」


ファシールはアメリに撤退することを伝える。


「撤退ね?分かったわ。私が『光系統刀系魔術(ライトスラッシュ)』で道を切り開くから、ファシールは私の後についてきてね」


アメリはファシールが撤退すると言ってすぐさまそう答える。


「じゃあ、いくわよ!『光系統刀系魔術(ライトスラッシュ)』」


ファシールの返事を聞くよりも早く『光系統刀系魔術(ライトスラッシュ)』をスレイブ・アントに向けて放つ。


アメリの放った『光系統刀系魔術(ライトスラッシュ)』はスレイブ・アントを悠々と切断していく。


「こんなことなら、初めから使ってればよかったわ」


あまりの『光系統刀系魔術(ライトスラッシュ)』の効果に、アメリは走りながらにスレイブ・アントとの戦いで使っていればよかったと愚痴をこぼす。


「そんなこと言ってる暇があったら足を動かせ!足を」


アメリが呑気に愚痴をこぼしているのを聞いてファシールは口ではなく足を動かせと叱咤する。


「・・・しゃっ!これくらい距離があればいいか。『炎系統壁系魔術(ファイアーウォール)』」


ファシールは自分達とスレイブ・アントの間に十分な距離があることを確認して、『炎系統壁系魔術(ファイアーウォール)』を放つ。


先頭を走っていたスレイブ・アントは突然目の前に現れた『炎系統壁系魔術(ファイアーウォール)』を避けることができずに突っ込んで焼かれてしまう。


その後、2人はスレイブ・アントの追跡を免れ、三層目と四層目の間の広場に逆戻りするのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ