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傲慢な英雄の書  作者: ヴェルク・メイカー
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Part62 圧縮

アメリが夕飯を食べ終わった頃、辺りが暗くなり、もうすぐ夜が訪れることを告げている。


「もうすぐ夜になりそうだし、手早くやっていくわよ!」


アメリはようやくといった様子で『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』の実験に取り掛かる。


「まずは安直に調整が適性だとして...『光系統創造系魔術(ライトアジャスト)』」


アメリは『光系統創造系魔術(ライトアジャスト)』と唱えるも、アメリの前にただの光の塊が現れるだけであった。


「ま、まぁ、想定内ね。次よ!『光系統創造系魔術(ライトリバイス)』」


アメリは再び『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』を唱えるが、前に現れたのはやはりただの光の塊だけであった。


その後、アメリがどれだけ試しても『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』を扱う事はできなかった。


「はぁ、なんで上手くいかないのかしら?」


思いつく限りのことを一通りし終えたアメリは深いため息を吐いて言う。


すると、


「なぁ、アメリ。他の『光属性魔術ひかりけいとうまじゅつ』を使いながらじゃないと意味ないんじゃないか?」


それまでアメリの試行錯誤を見ていたファシールが推測を言う。


「それに」と、続けてファシールは言葉を続ける。


「アメリは範囲を狭くして威力を上げることが簡単に出来るって事は、アメリの適性は『調整(ちょうせい)』なんかじゃなくて、『圧縮(あっしゅく)』なんじゃないか?」


ファシールはアメリの適性が『調整(ちょうせい)』ではなく『圧縮(あっしゅく)』ではないかと言う。


「・・・一理あるわね」


アメリはファシールの言い分に少し納得した様子で言う。


「じゃあ、やってみるわね。『光系統球系魔術(ライトボール)』『光系統創造系魔術ライトコンプレッション』」


アメリは頭ほどの大きさがある『光系統球系魔術(ライトボール)』をその場に留まるように放ち、すぐさま『光系統創造系魔術ライトコンプレッション』を唱える。


すると、頭ほどの大きさだった『光系統球系魔術(ライトボール)』が握り拳よりもさらに一回りほど小さくなる。


「すごいわ!考えた大きさとピッタリ一致しているわよ」


アメリは『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』を扱えた喜びからか、それとも『光系統創造系魔術ライトコンプレッション』の効果に驚いたのか、その声を弾ませて言う。


「おぉ!すげぇ小さくなったな」


ファシールは『光系統球系魔術(ライトボール)』の圧縮具合に驚き、アメリを賞賛する。


「じゃあ、次は小さくなった『光系統球系魔術(ライトボール)』の威力がどうなっているか試すわよ」


その場に留まらせていた『光系統球系魔術(ライトボール)』を近くにあった木に向けて放つ。


すると、圧縮された『光系統球系魔術(ライトボール)』はいとも容易く木を貫通し、さらに奥にあった木にめり込んだ。


「はぁ?」

「はぇ?」


あまりの威力に目を丸くしたファシールとアメリは脱力感のある声を漏らす。


「嘘だろ⁉︎なんでそんなに威力が上がってるんだ?」


ファシールは『光系統球系魔術(ライトボール)』の威力の上昇率が異常だと言う。


それはアメリも同様だったようで、


「確かにおかしいわ。ただ圧縮するだけじゃなくて他にも効果があるのかしら?」


と、『光系統創造系魔術ライトコンプレッション』の副次的効果を疑い出す。


結局、なぜ『光系統球系魔術(ライトボール)』の威力が異常に上昇していたのか原理は不明なままだが、『光系統創造系魔術ライトコンプレッション』が作用しているという結論で落ち着いたのだった。


-------------


その後、アメリは「どの魔術」を「どこまで」圧縮できるのかを検証し、その間にファシールは翌日のダンジョン攻略に備えて休息に入るのだった。

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