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傲慢な英雄の書  作者: ヴェルク・メイカー
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Part61 ダンジョン・第二層 帰還

自分の『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』の適性が判明したかもしれないという事実に、アメリは今からでも試したいという気持ちに駆られているようだ。


しかし、


「じゃあ、早速...って言ってもダンジョンの中だと危ない気がするし、一旦ダンジョンから出てしましょう」


「そうだな」


今すぐ『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』を確かめたいと言う気持ちを抑えて、アメリはダンジョンから出ることをファシールに提案し、ファシールはその提案を即諾するのだった。


-------------


「・・・なんかスライムの数が来た時に比べて異様に少ない気がする」


そう呟いたのはファシールだった。


「う~ん、そうねぇ。まだ、二層目は二回しか来たことがないけど...一層目のゴブリンやコボルトよりも遭遇率が低い気がするわ」


アメリはファシールの考えに同意する。


「なぁアメリ、これって...」


「えぇ、一層目と同じでボスを倒した事で何かが起こってるってことかしら」


二人は一層目のボスを倒した後、一層目の全てのモンスターの基礎Lvが低下していたことを思い出しているのだろう。


「今回はモンスターの基礎Lvの低下じゃなく、そもそもモンスターの数が減少しているってことなのか?」


ファシールは遭遇率の減少がラージ・スライムを倒したことに起因していると推測する。


「まだ決めつけるのは早いわよ。スライムの大群と戦った場所に落ちていたあの壊れたアクセサリーが原因かもしれないわ」


アメリは早計だとファシールを注意する。


「...確かに、それもそうだな」


結論を急ぐ事はないと考えを改めたのか、ファシールはそう呟く。


「まぁ、スライムを倒すとなると気力か魔力の消費は避けられなかったわけだし、スライムとの遭遇率が下がる事はいい事だわ」


アメリはスライムとの遭遇率の低下を前向きに捉えているようだ。


「う〜ん...それはそうなんだが...」


ファシールはイマイチ納得していないようではある。


「なによ。何か不都合なことがあるの?」


アメリはファシールが何に納得していないのか尋ねる。


「そういう訳でもないんだけどよ...まぁ、考えても仕方ない、か。取り敢えず、さっさとダンジョンから出るぞ」


ファシールはスライムとの遭遇率の低下について考えることをやめたようだ。


「そうね」


二人は再びダンジョンからの脱出に集中する。


その後、一層目のボス部屋にはボスが居らず、大した苦労をすることなくダンジョンを脱出したのだった。


-------------


「戻ってきたぜ」


ダンジョンから脱出したファシールは体を伸ばしながら言う。


「今回も疲れたわね」


アメリはラージ・スライムとの戦闘の疲労が蓄積しているのか少し覇気がない。


「どうする?『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』の実験は明日にするか?」


ファシールはアメリの疲労を考えてそう提案する。


「嫌よ。やっと『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』が使えるようになるかもしれないのよ?寝てなんていられないわ」


そう言ったアメリはもう待ちきれないといった様子でファシールに捲し立てる。


「そ、そうか。それなら、まずは夕飯を食べてからだな」


アメリの様子に少し引き気味な様子でファシールが提案する。


ファシールの言葉を受けてアメリが辺りを見渡す。


既に夕陽の斜陽が周囲の木々の幹を赤みがかった色に染め上げ、日没が近づいていることを伝えてくる。


「・・・わかったわよ。『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』の実験はご飯を食べた後にするわ」


アメリは渋々納得したように言う。


その後、アメリは夕飯を素早く食べて、『創造系魔術(そうぞうけいまじゅつ)』の実験に取り組み出すのだった。

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