表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傲慢な英雄の書  作者: ヴェルク・メイカー
51/67

Part51 ダンジョン・第二層 探索

大きな螺旋状の階段を下り終えた2人の前に現れたのはボス部屋と同じ柄の扉であった。


「なぁ、アメリ。この扉を開けて中に入ったらいきなりボスなんてことはないよな?」


ファシールは己の予想を否定して欲しそうにアメリに聞く。


「流石にそんなことあるわけないって言いたいところだけど...ダンジョンなのよねぇ〜」


アメリは否定せず、むしろ肯定気味なようだ。


「とりあえず、扉を少し開けて中を見ましょうよ」


「そうだな」


ファシールはアメリの案に賛同し、扉を少し開けて覗き見る。


「・・・う〜ん。大丈夫っぽいな。とりあえず、どんなモンスターが居るかを確認しようぜ」


二層目に来てすぐにボスとの戦ということにはならないと判断したファシールは扉を開け放つ。


「あん?なんだか、この扉...一層目の扉よりも重い気がする」


ファシールは扉の重さに違和感を感じ、一層目の扉よりも重いと言う。


「そうなの?不思議なこともあるものねぇ」


アメリは再び思考の海へと飛び込みかけたが、気を引き締めてすんでのところで堪えることができたようだ。


-------------


2人は扉から少し歩いたところでモンスターを発見した。


「いたわ。あれは...スライムかしら?」


アメリはモンスターの姿から冒険者ギルドで聞いた要注意モンスターの内の1種であるスライムと判断したようだ。


「多分そうだな。『下位(かい)鑑定術(かんていじゅつ)』」


スライム 基礎Lv10

魔力触覚(まりょくしょっかく)Lv1

本体は半透明で薄い青色の粘性の高い半固形の物質の中に存在しており、平均的な大きさは直径30cm、高さ20cmほどであり核は直径5cmほどの球である。


スライム 基礎Lv8

魔力触覚(まりょくしょっかく)Lv1

本体は半透明で薄い青色の粘性の高い半固形の物質の中に存在しており、平均的な大きさは直径30cm、高さ20cmほどであり核は直径5cmほどの球である。


「アメリの予想通り、あれはスライムだな」


ファシールは『下位(かい)鑑定(かんてい)』の結果をアメリに伝える。


「はぁ...スライムって武器や防具関係なく溶かしてくるから注意しろって冒険者ギルドで教えてもらったやつよね?魔術で倒すにしても魔力切れが心配だし...どうするの、ファシール。進む?それとも、一旦領都サリオンまで帰って冒険者ギルドでアドバイスを探す?」


ファシールからスライムだと言われたアメリはファシールにこのまま進むのか、それとも準備を整えてから再び来るのかを尋ねる。


「う〜ん...そうだなぁ〜。とりあえず、スライムを倒すのにどれくらいの魔力がいるのかだけ確かめてから領都サリオンに戻るか」


「まぁ、それもありね。じゃあ、私から。『光系統光線系魔術(ライトレーザー)』」


アメリはファシールの案に乗り、スライムへ威力は弱いが少ない魔力で放つことのできる『光系統光線系魔術(ライトレーザー)』で攻撃して小手調べをする。


しかし、


「うわぁ〜...本当に魔法が消えてる...」


アメリが言うように、アメリが放った『光系統光線系魔術(ライトレーザー)』は半透明な薄い青色のスライムの体に貫通しては溶けるように消えていく。


そして、アメリに攻撃されたスライムはというと、そもそも攻撃されたとすら認識していないのか...その場でプルプルと横に揺れているだけであった。


「じゃあ、もっと強く──『光系統矢系魔術(ライトアロー)』」


アメリは再び攻撃を仕掛ける。


今度は『光系統光線系魔術(ライトレーザー)』よりも威力の高い『光系統矢系魔術(ライトアロー)』を放ったようだ。


アメリが放った『光系統矢系魔術(ライトアロー)』は半透明な薄い青色のスライムの体に貫通し、透明な体の中でふよふよと浮いている核の少し手前まで到達し、核を少し揺らす。


しかし、核に攻撃を加えることはできずに『光系統矢系魔術(ライトアロー)』は『光系統光線系魔術(ライトレーザー)』と同様に溶けるように消えていく。


「あぁ!ちょっと、逃げないでよ!『光系統槍系魔術(ライトランス)』」


スライムの核に衝撃が走ったことで、スライムはようやく攻撃を受けていると認知したのかだろう。


衝撃が来た方向とは逆の方向へとのそのそと逃げ出した。


アメリは逃げ出したスライムを仕留めるべく『光系統矢系魔術(ライトアロー)』よりもさらに威力の高い『光系統槍系魔術(ライトランス)』を放つ。


アメリの放った『光系統槍系魔術(ライトランス)』はまっすぐに飛んで行き、逃げるスライムの核を正確に貫くところを見ていたファシールは、


「おっ!貫いた。・・・なるほど、槍系の魔術で一撃ってところなのかな?『炎系統槍系魔術(ファイアーランス)』」


ファシールはアメリのように槍系の魔術である『炎系統槍系魔術(ファイアーランス)』をスライムに向けて放つ。


炎系統槍系魔術(ファイアーランス)』はスライムの体を貫き、一撃で核を破壊した。


「うっし!槍系の魔術なら一撃でスライムを倒せるってことはわかったな。でもなぁ〜」


そう言いながら、ファシールはぽりぽりと頬を掻く。


「そうねぇ。スライム一体一体に槍系の魔術をぶっ放していたら魔力の消費が激しすぎるわよねぇ」


うんうんと頭を縦に振りながらアメリはファシールの意図を汲み取りながら言う。


「そ〜だよなぁ〜。まっとりあえず、領都サリオンまで戻って対策を聞くか」


「わかったわ」


2人は会話を終え、領都サリオンまで戻るためにダンジョンを脱出したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ