Part29 ゴブリン大討伐 ・ ヴェルミリア & セドリック vs ゴブリン・キング 2
『聖剣解放』
それは『剣聖』と言う上位スキルを持つ者にしか扱うことができない技能。
『聖剣』の真の力を引き出す技能である。
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「ボクも全力で行くよ。『聖剣解放』」
セドリックが技能を発動したと同時にセドリックの持っていた『聖剣:アウリエル』の輝きが増す。
いや、『聖剣』自体が大きくなってゆく。
「『聖剣:アウリエル』の真の力は再生。剣身が大きくなることはオマケなんだよね。でも、効果時間は10分しかないから──10分以内に倒すよ、ヴェルミリア」
「無論!」
ヴェルミリアは返事と同時に駆け出していた。
「『飛翔斬』」
セドリックがその後を追従し、横薙ぎの『飛翔斬』を放つ。
それと同時にヴェルミリアは跳躍しセドリックの『飛翔斬』との同時攻撃を狙う。
「ぐぎゃ」
ゴブリン・キングはヴェルミリアの血の針がよほど痛かったのか、ヴェルミリアの攻撃を回避し、セドリックの『飛翔斬』を受ける。
ゴブリン・キングは『飛翔斬』の衝撃を物ともせずに、ヴェルミリアへ攻撃を開始する。
「こい!『操血系統纏系魔術』」
ヴェルミリアの髪が鮮やかな紅色に染まり、ゴブリン・キングを迎撃する準備をする。
ゴブリン・キングはセドリックにしたように『魔術拳』を乗せた『瞬撃』で攻撃する。
しかし、ヴェルミリアはすんでのところで避けながら、血のガントレットでゴブリン・キングの肌に触れ、極小の針を埋め込んでいく。
「ボクも混ぜとよ。『兜割り』」
セドリックはヴェルミリアの左腕ごとゴブリン・キングの右腕に『兜割り』で切りつける。
ゴブリン・キングの右腕にやはり薄く、しかし、初めよりは深く切り傷をつける。
「いいぞ!セドリック!『操血系統創造系魔術』」
さらにセドリックに切り裂かれたヴェルミリアの左腕から出た血を使い、ゴブリン・キングに『操血系統創造系魔術』で極小の針を埋め込んでいく。
追い詰められるゴブリン・キングは己の腕が動かしにくくなってきているのに気付く。
ゴブリン・キングの腕に埋め込まれた極小の針によって腕の動きが痛みとともに阻害されているのだ。
「ぐぅぅるぁあぁぁぁ!!」
突如ゴブリン・キングが吠える。
「なんだ⁉︎」
ゴブリン・キングがヴェルミリアに『一撃』で攻撃する。
咄嗟にヴェルミリアは右腕で殴り相殺しようとするが、
「なにぃ⁉︎」
ヴェルミリアの右腕がその血ごと弾け飛ぶ。
「あれはおそらく『王拳化』だ!『拳王』のスキルLvからして効果時間はおそらく2分!この時間を耐え切れば勝てる」
セドリックが声を張り、ヴェルミリアに説明する。
「いや、勝つなら2分以内だ、セドリック。それとも怖気付いたか?」
セドリックを鼻で笑うように言うヴェルミリア。
「勝算は?」
「小さい攻撃なら後2、3発ってとこだ」
「当てられるか?」
「当然だ」
「ボクが注意を惹きつける。その間に攻撃してくれよ?」
「まかせろ」
セドリックとヴェルミリアが会話している瞬間にもゴブリン・キングの攻撃は激しくなってゆく。
ゴブリン・キングは『魔術拳』によって魔力の乗った『真空打』を連打しており、実質的に魔術で制圧しているようなものである。
しかし、
「効いているけど、効かないよ!」
セドリックがヴェルミリアの前に出て『聖剣:アウリエル』で防御する。
被弾してしまうこともあるが、『聖剣解放』した『聖剣:アウリエル』の再生により、回復してはまた防御に徹する。
「後で血を分けてくれよ!『操血系統球系魔術』」
ヴェルミリアがセドリックの方に右手を置きながら左腕と右足を千切り、巨大な『操血系統球系魔術』に変換して、ゴブリン・キングに向けて放つ。
ゴブリン・キングの『真空打』によって一部消し飛ばされるが、大量の血を消し去ることはできず、ゴブリン・キングは大量の血を浴びる。
「『操血系統創造系魔術』」
「グギャァアァァァアァァ!!」
全身に極小の針にが埋め込まれた痛みにより、ゴブリン・キングは絶叫する。
「これで終わりだ。『操血系統創造系魔術』」
『操血系統創造系魔術』によってゴブリン・キングに埋め込まれていた極小の血の針が爆発する。
「やはり、爆発の衝撃はいなせんようだな」
やがて全身に埋め込まれた極小の血の針の爆発の衝撃によってゴブリン・キングの体は四散したのだった。




