84話 子供
マリーさんは後ろに隠れていた男の子と女の子を前にグイっと押しやった。
「この子たち、誰の子だと思う?」
「うーん、誘拐してきた子」
「ロリコンショタコン性犯罪者」
私とクイネルさんはそういった、マリーさんはちょっと半泣きでこんなことを言った。
「私゛の゛子゛供゛だ゛よ゛」
「おおっ、謎に説得力のある声だ」
「この女の子の方がエリサ、男の子の方がトーマス、一応この子たちは双子なんだ」
その時、思った、マリーさんは独身じゃなかったのかと。
(あれ、家に突撃した時、お父さんの姿が無かったな……まさか)
「その子、マリーさんが男を襲って無理やり作ったってわけ……?」
「そんな失礼な事できないよ、一国の王女だし」
「そりゃそうだねぇ~」
何故か安堵するクイネルさん。
「勇者の子供と結婚してるんだ、ちなみに25歳だけど未だ20歳の頃の容姿の姿だよ」
「……大丈夫か?吸血鬼化してないか?」
「いやぁ、それがね……不老不死の薬を神様が恵んでくれてね……この話、長くなるけど?」
「聞きたいねぇ……」
「よし、長くなるけど、覚悟してね」
そうしてマリーさんの昔話を聴いて行った。
私はマリー、今……ちょっと違うな……このままだとメリーと間違えられてしまう、いやまぁいいんだけどさ。私の城でぐーたらしていた時だった。
「マリー、とてつもなく暇そうじゃん」
話しかけてきたのはエルメスだった。寝室まで来るなんて、変な予感しかしない。
「ねぇ、ちょっとついてきてくれない?」
「どこによ……」
「いーから、早く!」
こんなせかしてくるのは初めてだと思い、私は渋々エルメスに連れられ、神殿に入っていった。
「ここ、大丈夫なの?」
「何が大丈夫って?」
エルメスは壁画に触手を当てていた。
「罰当たりだな……この人が現れたら、木っ端みじんだぞ」
「そうだな」
神殿内に響いた声、それは壁画の人だった。
「まったくその通りだ、サキュバス、何の用だ」
「いや……その……」
その時、エルメスは目の前の神は本物だと確信をした、どうあがいても勝てない、そのうち、エルメスは考えるのをやめた。
「いや~……誠に申し訳ございませんでした」
私は土下座をしてその神に謝った。
「いや、お前は関係ない、それでも土下座をやるのだ、何かをやらねばな」
その時、私の頭を神の手が触れた。
「……へぇ、不老不死の薬か……いいのか?」
どうして私の考えている事が分かったのだ……?
「どうせ、どうしてわかったんだ?と言うんだろう、頭の中を覗いた。だがいいのか?不老不死の薬は時の牢獄に投獄することになると、そして、誰にもその呪いは解けないと、それでも欲するのか?」
「私は吸血鬼だ、旦那が欲しいと言ってるんだ、ずっと一緒にいたいと」
「……そうだな、さっき言ったことは取り消す、不老不死の薬はある薬で解け、限界を超えれば、そのまま骸骨になって死ぬ。わかったな」
そして緑の粉と赤の粉が私に渡された。
「緑色が不老不死の薬、赤色がその解除の薬だ。これから試させてもらう、お前の力がどうか……」
そして私はその神と戦うことになった。
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