75話 紫色の玉
私たちは鉄の原石をすぐに炉に入れた、素手で持っていたら汚れるし、それに重いし。
「さてと、これを一旦溶かして液体状にするか」
そして出てきた液体をインゴットの型に流していった。
「これが純鉄なんだ、本当はこれだけで使うことは無い、このままだったら柔らかすぎて使い物にならないからね、ちょっとだけエレハルデに力を借りよう」
そして私たちはエレハルデさんのもとに向かった。
「ねぇ、炭素棒ない?」
「炭素ね……これでしょ?」
「そうそう、これこれぇ、何に使おうと思ってたの?」
「ちょっとね……」
何かやましい事があるのだろうか、エレハルデさんは黙った。
「まぁいいや、ありがとねー」
そして計量をして純鉄と炭素棒を入れようとした。その時、炉の底にキラキラしたボールがあった。
「あれって、なんだろう?」
「見たことのない物質だね、なんだろう」
私はその玉を取り出した、紫色の水晶のようだ。
「綺麗だね、何ゴールドするんだろうか?」
「売ろうとするな、けれどこれは何だろうね」
その玉はつるつるとしていた。このツルツル具合、上司の頭に似てるな……
「イチカ、なんで玉をペチペチとしてるんだ」
「いや、ハゲ上司の頭をハゲ上司の子供がペチペチして遊んでたことを思い出してた」
「ハゲハゲ言ってるとオーク族が怒り狂うよ、大丈夫か?」
「オーク族って、ハゲばっかりなの?」
「そうそう、少子高齢化とかでちょっと存続の危機らしいんだけど、私には関係がない」
「少子高齢化ね……私の世界でもあったね」
「へぇ、そっちにはエルメスとかメラニーみたいに性欲の権化はいないのね」
「いたとしても性犯罪者として警察に捕まるよ」
「警察……国で言うところの兵士みたいなものなのか」
「多分そうだね」
「さてと、脱線しまくってたけど、材料をぶち込んでいくか」
私とエマは分担をして材料をぶち込んでいった。
「そしてこの型に流し込むんだ」
その形はレイピアだった、ほっそいねぇ。
「刃とか折れたりしないの?」
「いいや、全然」
「ハンマーで叩かないの?」
「……どういうことだ?」
「こんな形の剣って作ったことは無いんだね」
私は地面に何かを書いた。それは日本刀だった。日本で作られていないから日本刀じゃないと思うけど、日本刀と言っておこう、
「この形、何か奇妙だな、作ってみる価値はあるか」
そしてエマさんは鉄の板を作っていった。
「これを切って重ねて刀を作る、その前に熱さないとね」
そして刀を作ることになった。




