68話 奇妙な武器
私とマリーさんはサキュバスの住んでいる城の前にいる、近所だからと連れてこられた。
「ここ、サキュバスが住んでるのね、襲われないの!?」
「大丈夫だよ、ここのサキュバスはほのぼの属性だからね」
「ほのぼのとしてるのか……ならエルメスさんみたいなあんな性欲丸出しの人はどう説明するのよ」
「あいつは特殊だからな……」
そう言って城の扉を開けた。入り口には子供サキュバスがババ抜きをしていた。
「あら、ババ抜きをしてるのね」
(近所のおばちゃんのノリだ……)
「うん、一緒にやる?」
「後でやろうかな、それでなんだけど、管理者ってどこにいるのかな」
「んー?この人だよー?」
子供に紛れて大人サキュバスがいた。
「もー、何してるのよ、メラニー」
「そういえば酒持ってきたか?」
「いいや、持ってきてないぞ」
「そっかぁ、じゃ、そこの女を食べさせてくれるんだね?」
「この人は最近建物ができたところの住民だ」
「そうなのね、遊びに行ってもいいの?」
「いいよ」
「いいの?酒ある?」
「メラニーの酒癖はすごいからなぁ……」
「ないけど……」
「へぇ、酒を嗜むことは無いのね、それでもいいわ」
「紹介するよ、この人はメラニーっていう人、一応サキュバスクイーンだ」
肌面積の少ない服を着てるなぁ……ポロリしないのが不思議だ。
「そういえば、こっちに来て?」
「なんだ?」
「最近、私の趣味でとあるものを集めてるんだよね」
「なんだ?おもちゃか?」
「いいや、夜のおもちゃじゃないぞ、奇妙な武器だ」
「それ、女騎士を堕とすために集めてるのか?」
「そんな卑しい行為に使うんじゃないのよ、ただ単にコレクションしてるだけ、だけどね、不思議な武器があるのよ、これを見て?」
出されたものはチェーンと剣だった。
「これ、つながっててね、私には扱えきれないんだよ」
「っと言うと?」
「私が持ってても宝の持ち腐れだ、持っていってくれ」
「いいの?」
「マリーにはあげない、そこの女に渡す」
「でもさぁ、メラニー、こんな武器あって、それこそ宝の持ち腐れじゃないの?」
「いいや、使いこなせるんだけどな、これだけはしっくりこなかったんだよね」
そして私の腰にそのチェーンを装備させてもらった。
「それにしてもいいケツだねぇ、食べちゃいたい」
「食べたらイチカが許さないとな」
「へぇ、転生者か転移者か、珍しい……」
「ここに来る人って、どんな人なんです?」
「大体は人生に困った人、あとは迷い込んだ人、そして変態が来るね」
「人生に困るって事、あるんですね」
「人って生きてたら、人生に困ることなんて、山ほどあるのにね、どうしてここに来るのか、分からないんだ」
「メラニー、その人たちはどうしてるんだ?」
「もちろん答えてあげてる、その後は精を搾り取ってるけど、情報料よ」
「そうか、サキュバスらしいことするんだな」
「腐ってもサキュバスよ、そこのところ、分かってね」
そしてメラニーさんは私の腰に手を回した。
「家で飼いたいのは山々だけど、もし無理に誘拐したら人食い魔族とか拷問士とか来るから止めとく」
「へぇ、拷問士ね……あいつの悪名、そこまで広がってるのね」
拷問士……たしか釣りの時、いたなぁ。




