29話 刺客
「シャコッ……シャコッ」
「その作業気に入ったのね、イチカ」
「シャコるの楽しいんだもの、やってみる?」
私は稲をルナに渡した。
「しゃこっ……ヒョー」
どうやら脱穀が楽しくなったらしい。
「これ楽しいねぇ」
「そうだろうそうだろう……あなたたちはこれで遊んでおいてね、私はハエを駆除してくるから」
「ハエ……?」
そういえば周りから視線が感じられたけど……
「ほら、出てこい、ほらほら」
マリーさんはいつの間にか大きな鎌を手にしていた。鎌の刃の中心がくぼんでいるが……何のためにあるんだ……?
「私の隠れ蓑術、見破れるんだ、さぞ猛者なんだろう」
「ホーリーナイトの奴らか、ほら、逃げたら国同士の問題にしないからさ」
「お前、魔族の国の首か」
「ああ、そうだ、戦争にしたくなければ、帰りな」
「目的はお前じゃない、そこの脱穀してる赤服だよ!」
「シャコ?」
私に向かって手を伸ばしていた。反射的に拳を振り上げてしまった。
「フンギャロ!?」
私の鉄拳はそいつの脳天をとらえた。
「イチカ、ゴリラゴリラゴリラだったんだな」
「どうしてゴリラの学名を……」
するとルナがいらんことを言った。
「やーい、ゴリーラ」
私はルナの脳天に拳を振り下ろした。
「ゴフッ」
「イチカ!危ない!」
下に這いつくばっている奴は私の足首を握ろうとしてきた。
「イヤー!」
私は無意識で奴の顔面に蹴りをかました。
「ガッ……」
「あれ……どうして寝てるの?」
「いや脳天に拳を叩きこまれ、顔面に蹴りを受けたんだ、気絶してるんだよ、しかし、面倒だな」
マリーさんは考え事をしていた。
「面倒ってどういう事?」
「いや……このままだったらホーリーナイトとヴァンパイアブローチが戦争になるんだ。ちなみにヴァンパイアブローチは私の街の名前ね」
(そりゃ国の人を気絶させたら国際問題になるよね、ましてや殺しとかあったら……)
「一応、戦争になったらあなたたちは徴兵しないけど、戦場になるかもしれないんだよね、どうしようか……」
「ルナ、どうする?」
「どうするって何を……」
「一応、魔女とアホを呼び出してもいいけどね……住むのかな……ここに……」
「そうしてください、私の屋敷なので守ってください」
ルナが懇願していた。
「一応そいつ曲者だけど、大丈夫?屋敷木っ端みじんにされない?」
「木っ端みじんって、どういう事よ」
「魔女の方は気に入らないことがあれば木っ端みじんにするんだ」
「それでもいいです……お願いします……」
その後、触ろうとしてきた人はマリーさんが持っていき、魔女とアホの人が来ることになったらしい。
最後まで見てくれてありがとうございます。
少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想とレビューをお願いします!
評価が自分のモチベーションになってハッスルハッスルするのでよろしくお願いします!




