−夜ご飯は唐揚げ− 第一話
9月7日午後7時 都内某所
はぁ~あ。今日も仕事疲れたな。俺はしがない社会人27歳、長野よしすけ。今日もコンビニで買ったカップ麺を片手に家に帰っている。アパートの廊下を歩いているとどことなくいい香りが漂ってきた。お隣さんの晩ごはんを羨ましく思いながら、誰もいない家の鍵を開けた。すると、玄関に見知らぬ女物の靴があった。この日を境にとんでもないことに巻き込まれることをこのときまだ俺は知らなかった。
???「おかえりよしすけ君!」
どこか懐かしいような声が聞こえてきた。慌ててリビングに向かうと…
黒髪ロングの爽やかな女性がキッチンに立っていた。誰だよ…!?!?
???「よしすけ君私のこと覚えてないの…?」
覚えてるも何もね−ヨ。不法侵入だぞ...
???「まあとりあえずこっち座って!」
言われるがまま俺はテーブルに座った。
そこには美味しそうな唐揚げがあった。
???「ほら!よしすけくんのために唐揚げ作ったんだよ~!さあ食べて!」
見ず知らずの女の食事を食べるなんて自分でも馬鹿げていると思うが、ここ数年インスタントのものしか食べていなかったもんだから思わず唐揚げにかぶりついた。
う、、、
う、、、、、
うまい!!!!!!!!!!
久々の手作りご飯に俺は感動して2個目に行こうとしたその時
うぐっ…くはっ…
俺の意識はここで途切れた。